色の意味、心理効果の基本|色の性質を理解する
色の心理の基本
色は意識的にも無意識にも、私たちの心理に様々な形で影響しています。実際、私たちは青に囲まれた部屋にいると心拍数が下がり、時間がゆっくりに感じます。反対に赤に囲まれた部屋にいるとと心拍数が上がり、時間が早く感じます。また、リラックスしたい時に、無意識に緑色を取り入れたり、緑の植物を見たくなります。ここでは科学的な観点からの色の解説と、そこからどうやって私たちの心理に影響していくかの入口を解説していきます。
科学的な観点からの色が見える仕組み
色を見るために必要な3要素「光源・物体・視覚」
色を感知するにはまず、明るいところにいなければなりません。光源である太陽や電気が必要です。また、色のついた物体があること、それを見る視覚が必要となります。この3つがそろって、初めて私たちは色を感じることができます。
光はエネルギーの一種である「電磁波」
光は、紫外線、赤外線、テレビ電波やX線と同じエネルギーの一種(=電磁波)です。エネルギーは振動しながら進んでいき、その波長と振幅によって種類が違ってきます。電磁場はほとんどが人には見えないものですが、人が見ることのできる波長の範囲(可視範囲)があり、それが「光(可視光線)」になります。可視範囲は、約380nm~780nmといわれています。※1nm(ナノメートル)=10億分の1メートル
光のどの波長を反射するかで色が決まる
可視光線すべてが物体に均等に反射すると、私たちは白と感じます。そもそもの光自体は全ての色を含んでいるからです。見る物体によって色が違うのは、物体の種類によって反射・吸収する光の波動が異なるからです。例えば、長波長部分を多く反射した場合、私たちは赤と感じます。逆に短波長部分を多く反射するものは、私たちは青と知覚します。光のどの波長を反射・吸収するかという物体の性質によって、私たちが何色と感知するかが変わってきます。
光の明るさについて
光のどの波長を反射させるかで色が決まりましたが、その色の明るさは光の強さによって変わります。一般的に明度とも言われます。光がとても強く当たっているとき、私たちは白っぽく、薄く、感じます。その一番強い場合が、全ての波動の光が均等に強く当たっているときで、クリア(透明もしくは白)になります。反対に光が弱い時は暗く(黒っぽく)感じます。例えば、同じ赤の色でも、光が強くあたっていれば、ピンクに見えます。逆に光が少ないと、ワインレッドのような暗い赤に見えます。このようなことから、色の心理を見る際には、明るい色は光が強くあたっている事なので、それだけ強いエネルギーを持っていると解釈されます。
色と深層心理の関係
色のエネルギーと感情
私たちの周りにあるものは、光と同じエネルギーでできています。色のエネルギーの振動は、音の振動とも同じです。波長と振幅が違うだけで、様々に変化します。物体もすべてこのエネルギーで出来ています。音が共鳴するように、私たちも似た者同士が仲良くなったりします。元気な人と一緒にいると自分も元気になるのは、エネルギーが共鳴しているからです。それと同じように、私たちが色をみると、その色と共鳴する自分の一部が現れます。ある色を見ると好きと感じたり、嫌いと感じたり、何かを思い出したり、人によって様々な感情が出てくると思います。このように自分が本当に感じている気持ちが自然と出てきます。色は私たちの心を映す鏡として、色から深層心理を見ていくことができます。
光の混色と心理
色の混色の原理も色の深層心理を理解するにあたって大切です。下の画像はカラーセラピーで使われるカラーチャートになります。赤、青、黄の3色が基本の三原色となります。一般的な加法混色と減法混色とは少し異なります。その3色から発展し、隣り合わせの色が混ざって他の色ができています。すべての色は下の図のように隣の色に影響し合っています。
3原色の赤、青、黄以外は他の色が混ざってできた混色です。つまり、混ざっている色の性質を持っていると言えます。例えば、赤と青からできた紫は、赤と青の性質も持ち合わせます。また、180度向かいの色は、補色と言います。正反対の性質を持つと同時に、その性質は表裏一体でもあります。色から深奥心理を探っていくとき、こういった色の性質が重要になります。
各色の心理効果
各色の深層心理を詳しく紹介していきます。
次はこれを要チェック
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