24, シャタビシャ(Shatabhisha)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ
ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの24つ目、シャタビシャの説明をしていきます。
目次
シャタビシャの意味
人間の二面性から光を学ぶ場所
Shatabhishakには沢山の意味があります。Shatは数百の、Bhishakは悪魔という意味です。Abishakはヒーラーという意味があり、このナクシャトラには悪魔と神両方のエネルギーがあることを意味し、すべての人間が善と悪両方の面を持っていることを強調しています。シャタビシャの人は、神へと向かっていくことを切望しています。そのために内側の悪魔をコントロールすることに意識を向けます。そして暗闇から光に自分を導くためのガイドを求めています。この望みは理想的で素晴らしいですが、人間に生まれている限り、誰もが簡単に完璧に達成できることではありません。シャタビシャの人は、この内側の闘争を他人の人に隠そうとする傾向があります。他の人に本当の性質を知られたら、愛されたり尊敬されないと感じる場合があります。でも周りの人は、予想以上に理解してくれるので、本当の性質を隠そうとしなくても大丈夫なのです。秘密にする傾向はシャダビシャの特徴ですが、その一部を隠そうとすることがトラブルにつながることもあります。
シャタビシャのパーソナリティー
月のナクシャトラがシャタビシャの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら
シャタビシャの人は「真実は勝つ」という哲学を信じています。そしてとても精神性が高く勇敢です。意志が強く、一度何かを決めたらそれを終わらすだけです。自分のやるべき事を知っていて、それを適切に遂行していきます。シャタビシャの人は肉体を使うより、脳を使って何かをやることが向いています。自発的なので、自分の行動が制限されるパートナーシップより、自由に仕事をすることを好みます。そして楽しむことが大好きです。規則的な毎日を送ることより自由な人生を大切にしたいと考えます。問題が発生しても、シャタビシャの人は慌てる必要はありません。むしろ大胆に状況に立ち向かうことを楽しんでください。シャタビシャの人には既にどんな状況にも勝利する信念と力を持っています。シャタビシャの人に不名誉を与えようとする敵が現れたら、それに勝つだけです。何かを決めたら、後戻りすることはありません。その性質から自分の決めた分野で成功するでしょう。
更に専門的にシャタビシャの特徴を知りたい人は下へ進んでください。
シャタビシャのデータ
※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。
名前 | Shatabhisha, Shatabhishak |
読み方 | シャタビシャ、シャタビシャー |
天文学の星 | みずがめ座γ星 |
星座の対応 | みずがめ座 6°40′ – 20°00′ |
支配星 | ラフー |
神様 | Varuna |
シンボル | 百の星 |
人生の目的 | ダルマ |
動物 | 馬 |
ジェンダー | 女 |
ドーシャ | ヴァータ |
エレメント | 空 |
グナ | サットヴァータマスーサットヴァ |
カースト | ブッチャー |
ガナ | Rakshasa(悪魔) |
方角 | 南 |
音 | Go, Sa, See, Sou |
色 | アクアマリン |
身体 | 右のもも |
鉱物 | ヘッソナイト |
ラッキーナンバー | 4, 24 |
パダ|Padas
Pada 1 | いて座 |
Pada 2 | やぎ座 |
Pada 3 | みずがめ座 |
Pada 4 | うお座 |
シャタビシャの特徴詳細
支配星:ラフー
ラフーは、過去世の人生の問題を現在に精神的に投影します。そのため、ラフーは現在の経験を通じて、満たされていない過去の人生の望みを外に出そうと頭から離れなくします。シャタビシャの効果は、悪魔を鈍らせ、神を現すことです。シャタビシャとラフーのネガティブな側面の関係性にしか焦点を当てていない解釈もありますが、それはほんの半分の起こりえる性質です。誰の中にも悪魔と神両方のエネルギーがありますが、一瞬一瞬はどちらか1つのエネルギーにしかフォーカスすることができません。シャタビシャの人が一度ポジティブな力にフォーカスできるようにエネルギーを訓練すると、彼らは自分の内側の毒を癒し、新しく輝いた世界に目覚めます。そこは重力やどんな慣習も物ともしない能力を持ち、考え方に大きな変化をもたらす場所です。ネガティブな力への恐怖は現実にあり得るので、コントロールを学び、運命のマスターにならなければなりません。悪魔が彼らを支配している段階では、自分自身を表現することが難しいと感じます。
神様:Varuna
ヴァルナは太陽と風を導き、海を支配するヴェーダの神です。彼は天の大海のような夜を象徴しています。彼は薬草や薬を通じて癒し若返らせる並外れた能力を持っていて、人々を死や破壊から救うことができます。海の神として、彼は感情をコントロールし、叡智を授け、マインドの方向を変える能力があります。彼は法律と非合法の裏社会両方を支配しています。彼の性質には、より明るいポジティブな面と、暗い秘密の面の二側面があります。シャタビシャの人はハーブや薬の知識を持つ特別なヒーラーになる場合があります。ヴァルナのように、彼らは合法な世界と非合法な世界両方で快適に過ごすことができます。シャタビシャのメッセージは、隠された暗い領域に行くのではなく、それを人間にとって不可欠な領域であることを認識し、より高い自己を開発するためにその領域を管理するのを学ぶことです。
シンボル:百の星
シャタビシャのシンボルは百の星です。これはシャタビシャが宇宙と過去のカルマとの非常に強いつながりを示しています。星は人生というゲームの静かな目撃者と言われています。千の花びらを持つロータスと似ていて、ロータスは私たちのアストラル体の中で一番高いエネルギーを持つクラウンチャクラのシンボルです。スピリチュアルな道の最も高い理解に達すると、花が咲き、運命とカルマが課した制限を超越する能力が与えられます。クラウンチャクラのロータスの開花は、内なる美しさの開花です。つまり物質的な人生のトラップはもう必要とされず、魂が完全に神とつながっていると気づいている状態です。シャタビシャの人は神と完全に結びつきに気づくことができます。もしくはその道の途中を歩んでいるかもしれません。花は自らの個性を開花させ、それが他の人の喜びになります。それと同じように自分自身を知り、他の人の喜びとなった時、神が内側に花を咲かせてくれます。
動物:馬
シャタビシャに対応する動物は馬です。神話の中でハヤグリーヴァはビシュヌと悪魔両方の化身でした。彼は知識の神として崇拝されていました。人間の体と馬の頭で、肌は白く、白い洋服を着て、白いロータスに座っています。この物語は悪魔の力から、神の手によって導かれた純粋な知識の勝利を象徴しています。悪魔のマドゥとカイタバによってヴェーダが盗まれる話があります。ある話だとハヤグリーヴァが助けてそれを戻したとされ、他の話だとヴィシュヌの化身であるマツヤによって戻され、ハヤグリーヴァが盗んだ側とされています。ハヤグリーヴァはこの話からも人間の神的な面と悪魔的な面の両面性を示してくれています。時にはその両面性が混乱を生み出しますが、悪魔的なエネルギーも一緒に一つに融合したときに、光が明るく輝きだします。
人生の目的:ダルマ
シャタビシャは、ダルマに対応するナクシャトラの中の最後に当たるので、最後の強烈さがあります。シャタビシャの人は正しいことをすることについて知っています。彼らは欲望と戦い、勝利し、エゴを手放す学びをしました。そしてここで、自分で正しいことをするダルマに繋がります。彼らは他の人に自分のダルマの目的を証明する必要がありません。彼らは最終的な実現が自分の心の中にだけにあることを知っています。シャタビシャのスピリチュアルな道は、マインドを意識と融合させることです。賢く知的なマインドは、内なる声を信じるのではなく、理論を使って全てを理解しようとするので、無限の自然の力を理解することにブロックになってしまうことがあります。シャタビシャの人はエゴを手放し、自分自身のマインドの枠を広げ、未知のものを探求していくことが大切です。
星座:みずがめ座
シャタビシャ | |||
みずがめ座 | |||
1パダ | 2パダ | 3パダ | 4パダ |
いて座 | やぎ座 | みずがめ座 | うお座 |
みずがめ座はサンスクリット語でKumbhaと言い、壺やピッチャーという意味があります。Kumbhaという言葉は、ヨガの呼吸法のひとつであるクンバカと関係しています。呼吸はプラーナであり、私たちの内側の人生です。呼吸をコントロールし、それを保てれば、私たちは人生をコントロールできます。そして生と死の秘密を理解することができます。土星とラフーがみずがめ座を支配していて、これはやるべきことがあることを示しています。個人がエゴから解放され、宇宙の法則に沿って動き始めると、伝統的なアイディアや世の中への愛着が壊されます。そして土星が私たちに最終目標を認識させてくれます。みずがめ座の衝動は、感情レベルではなく思考レベルにあります。みずがめ座の壺は壊れている時のみ、万人の命の水が外へと溢れます。つまりそれは個々の人格の最終的な破壊の必要性を示しています。シャタビシャの人は個人的な野心を超えて、すべての人のために働くことを視野に入れて生きることになります。
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