Nakshatra

23,ダニシュタ(Dhanishta) の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ

ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの23つ目、ダニシュタの説明をしていきます。

ナクシャトラとは ナクシャトラ一覧

目次

  1. ダニシュタの意味
  2. ダニシュタのパーソナリティー
  3. ダニシュタのデータ
  4. ダニシュタの特徴詳細



ダニシュタの意味

宇宙の善の為に自分の使命を全うする場所

Dhaniは豊かさ、Ishtaは完成したという意味です。ダニシュタの精神性には豊かさがあることを示しています。古代の文献では、聖者が裕福であると言う時、その意味は性格、考え方、行動に豊かさがあることを意味しました。これは単なる物質的な富よりも優れていると考えられていました。そのようにダニシュタの性質はよりスピリチュアルに傾いています。スピリチュアルな豊かさが簡単に訪れないと思ったとしても、エゴの無い働きと思いやりを持った行動、普遍的な宇宙の善のための高い理想に沿った行動によって達成できます。ダニシュタの人は自分の正義のためだけでなく、他の人の為に奉仕することで本当の満足感を得ます。



ダニシュタのパーソナリティー

月のナクシャトラがダニシュタの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら

ナクシャトラファインダー

ダニシュタの人は多才で、行うことすべてに精通しています。心、行動、言葉で誰かを傷つけることが無いように意識しています。ダニシュタの人は常に何かを学ぶ準備ができています。話すのが上手なので、周りの人から愛され、サポートを得ることができます。また、ダニシュタの人は他人を尊重する方法をよく知っています。そのため、誰もがあなたといると幸せと満足感を得ることができます。陽気で、社交的で、友好的なので、人と一緒に過ごすことが好きです。どんな問題やハードルも避けずに立ち向かっていく性質があります。ダニシュタの人には知恵があります。献身と積極性も伴い、自分の目的を達成することに成功するでしょう。野心家でもあり、決めたことは完了するまで取り組み続けます。高い自尊心を持っており、ダニシュタの人にとって尊敬と名誉を最も重要です。どんな決断も迅速に行うことができ、これには何の問題も感じません。高い意思決定能力で成功を収めることができるでしょう。


更に専門的にダニシュタの特徴を知りたい人は下へ進んでください。

ダニシュタのデータ

※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。

名前 Dhanishta
読み方 ダニシュタ、ダニシュター
天文学の星 いるか座α星=スアロキン、δ星
星座の対応 やぎ座 23°20′ – みずがめ座 6°40′
支配星 火星
神様 Vasus
シンボル ドラム、フルート
人生の目的 ダルマ
動物 ライオン
ジェンダー
ドーシャ ピッタ
エレメント
グナ サットヴァータマスータマス
カースト クシャトリヤ
ガナ Rakshasa(悪魔)
方角
Gaa, Gee, Goo, Gay
シルバー
身体 肛門
鉱物 コーラル
ラッキーナンバー 9

パダ|Padas

Pada 1 しし座
Pada 2 おとめ座
Pada 3 てんびん座
Pada 4 さそり座

ダニシュタの特徴詳細

支配星:火星

ダニシュタの支配星は勇気や行動と関連する火星です。火星は一つの目的に集中したダルマ的な責任の追及を可能にさせます。ダニシュタの人は、内なる悪魔と外側の物欲両方を征服する必要があります。火星は守りの戦士で、ここでは魂の成長を止めるネガティブな欲望を打ち負かすことが役割です。火星はまた、新しいスピリチュアルな方向と同化しながら、魂を守るための強い勇気を示してくれます。



神様:Vasus 

ダニシュタと関わっている神は、ヴァス神群と呼ばれる神様たちです。Ashuta Vasusとも言われます。ヴァス神群は太陽の擬人化です。Vasuは住人や住居を意味し、Ashtaは8を意味します。彼らは8つの元素の神々で、宇宙の自然現象の側面を示しています。ヴァス神群は下記のようになります。この8つの対応は諸説あります。

Apas
Dhruva 北極星
Soma
Dhara
Anila
Anala
Pratyusha 夜明け前
Prabhas

これらの神々は太陽と強いつながりがあります。魂を正しい方向に導くために様々な段階に現れます。金星はプナルヴァスというナクシャトラも支配していますが、その場所では魂を神から人間に導きます。ここではその流れは反対です。ダニシュタで地球の旅を終え、スピリットへの旅を開始します。彼らは人生の経験をアイディアに変換し、存在のより高い計画に移行するためにそのアイディアを使います。

ナクシャトラと神様・シンボル

シンボル:ドラム、フルート

ダニシュタはシヴァのドラム、クリシュナのフルートと関連しています。ドラムやフルートは、誰かのリズムに合わせて弾いていることを示しています。他の人はこれらの楽器を通じて音楽を奏でることができます。ダニシュタのシヴァとクリシュナとのリンクは、神聖な音楽とのつながりを示します。そして一般的に音楽の才能があることも示しています。ドラムもフルートも中身は空洞です。このことは、自分で何か埋めるものを見つけない限り、ダニシュタの人の中に空虚感があることを示しています。実りの無い夢を追いかけたり、他の人の夢を追いかけることがあるかもしれません。ダニシュタの人は、自分自身の音楽を作曲し、自分自身の人生を愛と楽しみで満たすことを学ばなければなりません。そうしないと心が空っぽでフラストレーションを感じてしまうでしょう。空虚感を満たすにはより高い知識とスピリチュアルな学びが必要です。それが無いと魂も空虚を感じ、物質的なものでそれを埋めようとしてしまいます。

ナクシャトラと神様・シンボル

動物:ライオン

ダニシュタに対応する動物は雌のライオンです。神話の中でナラシンハはナラシンヒの夫で、半分ライオン、半分人間の姿をしていてヴィシュヌの生まれ変わりです。ヒラニヤカシプという悪魔を殺すために生まれてきました。ブラフマーはヒラニヤカシプに、人間にも動物によっても、夜も昼も、外でも家の中でも殺されないという恩恵を与えました。このヒラニヤカシプが手に負えなくなって、人々に神として自分を崇拝するように求めました。ついにヴィシュヌはナラシンハのアバターとなり、ヒラニヤカシプを夕暮れ時に外と家の境界線の出入り口で殺しました。妻であるナラシンヒは母なる女神の一人であるマトリカです。彼女はナラシンハが悪魔を殺した後に落ち着かせるために生まれました。ナラシンハはとても怒っていて、神々は彼が平和にならないと世界が崩壊してしまうと思いました。そのため、身体は美しい女性で顔はライオンの激しい女神を創りました。そして彼女はなんとか彼を落ち着かせることができました。この話は、ダニシュタの人の激しさと、正しいパートナーシップを築けている時の落ち着いた能力を示しています。ナラシンヒは自分に対して厳しいので、困難な状況を恐れないで一緒に旅をする、同じくらいの厳しさを持ったパートナーが必要です。雌のライオンは通常雄のライオンよりも強いとされています。

ナクシャトラと動物

人生の目的:ダルマ

ダニシュタのモチベーションであるダルマのエネルギーは、このナクシャトラで最も強くなります。クリシュナはバガヴァッドギータの中でアルジュナにダルマについて教えました。バガヴァッドギータは家族間の戦争の話です。スピリチュアルなレベルな解釈では、アルジュナと親戚の戦争は、欲望、感情、誘惑を征服しようとする私たちの毎日の戦いを示しています。クリシュナはアルジュナに彼の責務であるダルマ、つまり彼の運命に導きます。これはダニシュタのダルマの本質です。ダニシュタのスピリチュアルな道は人類への奉仕です。このために、彼らはエゴに影響された欲望を空にして自分自身を純粋に保つ必要があります。そして人類の為により高いエネルギーのパイプになることを学びます。これは人によっては大変さを伴う経験の後に来るかもしれません。より高い大義の為に奉仕したいと考えるので、ダニシュタの人は独身主義の人も多いです。人生の早い段階での経験や、潜在意識の中で、関係性を作ることを止めているかもしれません。

ナクシャトラと人生の目的

星座:やぎ座とみずがめ座

ダニシュタ
やぎ座 みずがめ座
1パダ 2パダ 3パダ 4パダ
しし座 おとめ座 てんびん座 さそり座

ダニシュタは、やぎ座とみずがめ座にまたがっています。やぎ座とみずがめ座のダニシュタは違う性質があります。やぎ座のダニシュタの人は自分の人生と役割に責任を持ちたいと思っています。そのため、家族、友達、子供など自分以外の人が望むことにすぐに関わり、ときには自分が望むものを失う場合があります。みずがめ座のダニシュタは世界、地球の問題、環境などに責任感を発揮します。ダニシュタは火星が支配し、やぎ座とみずがめ座は土星が支配しています。火星と土星は反対のエネルギーを持っています。火星は勇気や行動を主るのに対し、土星は注意や制限を主ります。土星は火星のパワフルなエネルギーをダニシュタに利用するので、誰かの為、もしくは世の中の為に自分の責任を果たすことに行動力と勇気を与えます。みずがめ座の支配星にはラフーもあると考える場合があります。土星は規制や責任感を創り上げ、ラフーは目標に到達できないかもしれないという恐れを引き出します。そのためみずがめ座のダニシュタでは、火星、ラフー、土星の対立的なエネルギーがあり、ここに位置する惑星は内側の対立は生じます。そして変化や変革の要因となるカタリストになります。

ナクシャトラとパダ




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