22, シュラヴァナ(Shravana)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ
ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの22つ目、シュラヴァナの説明をしていきます。
目次
シュラヴァナの意味
静寂の中で真実を聴く場所
Shravanaは聴くという意味です。特に経典を差します。ヴェーダの哲学は「音」で、それを聴くことができる聖者たちによって、口頭で伝わってきました。古代ではその他の経典も口頭で伝えられていました。そのため「聴くこと」であるシュラヴァナはスピリチュアルな探求者にとって重要な部分でした。文字がある今は、経典を読むこともシュラヴァナの一部です。心の静寂があるとき、私たちは経典の真の意味を聴くことができます。そして今まで気づいていなかった音を聴き始めます。静寂のなかにいるということは、真実を認識し、生活の中の雑音に隠れないでいることなので、私たちは自分自身を好きでいなければなりません。シュラヴァナは完全な静寂のナクシャトラです。この静寂は、存在の認識と、幻想を見抜く能力です。このナクシャトラは静けさとその反映の必要性を示しています。この静けさは完全な瞑想を心にもたらし、より深い内側への理解に導きます。必要なことは、内なる自己が伝えていることだけでなく、他の人が何を伝えているのかを聴くことです。このナクシャトラの1つ目のパダは28個目のナクシャトラであるアビジットに重なっていて、スピリチュアルな旅への強力な力を持っています。
シュラヴァナのパーソナリティー
月のナクシャトラがシュラヴァナの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら
シュラヴァナの人は、すべてをきれいに、効率的にします。何かに行き詰ったり、問題がある人を見たときに、シュラヴァナの人はすぐに解決法が分かり、それを提案することに躊躇しません。真実は勝つという信念を持ち、スピリチュアルな精神性を持っています。誰かを助ける時、見返りを期待しません。そのためだまされることもあります。笑顔に魅力があり、笑顔で誰かに会えば、その人はファンになるでしょう。どんなアップダウンがあっても、シュラヴァナの人はシンプルな生活を続けます。そして良きカウンセラーで、人々の問題を助けます。高い教育を受けていなくても多才になり、優れたマルチタスカ―になります。きちんと考えてから行動するので、間違えは殆どありません。シュラヴァナの人は寛容さと自尊心をもち、勇気があります。そのため何であれ、心の中のことを明確に言います。ビジネスはあなたにとって有益で成功をもたらすでしょう。
更に専門的にシュラヴァナの特徴を知りたい人は下へ進んでください。
シュラヴァナのデータ
※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。
名前 | Shravana |
読み方 | シュラヴァナ |
天文学の星 | わし座α星=アルタイル、β星=アルシャイン、γ星=タラゼド |
星座の対応 | やぎ座 10°00′ – 23°20′ |
支配星 | 月 |
神様 | Vishnu |
シンボル | 耳 |
人生の目的 | アルタ |
動物 | 猿 |
ジェンダー | 女 |
ドーシャ | カパ |
エレメント | 風 |
グナ | サットヴァータマスーラジャス |
カースト | アウトカースト |
ガナ | Devas(神様) |
方角 | 北 |
音 | Ju, Jay, Jo, Gha |
色 | ライトブルー |
身体 | 生殖器 |
鉱物 | 真珠 |
ラッキーナンバー | 2, 22 |
パダ|Padas
Pada 1 | おひつじ座 |
Pada 2 | おうし座 |
Pada 3 | ふたご座 |
Pada 4 | かに座 |
シュラヴァナの特徴詳細
支配星:月
シュラヴァナは月が支配星です。月は心を意味するだけでなく、魂の肉体的な形態であり、日々変化する感情を示しています。月は地球上の生命のコントローラーであり、そこに確かなものはありません。シュラヴァナでは、心は均衡を学び、平和でいなければなりません。悲しみや幸せが平等に扱われて、自分と切り離すことができれば、心は更なる成長を経験し、更に高い知識に向かっていく準備ができます。シュラヴァナは、瞑想と静寂を通じて心を管理する絶え間ない学びを通じて、それを可能にしていきます。
神様:Vishnu
ヴィシュヌは私たちの知覚を超えた光です。ヴィシュヌは12人の太陽神すべてを擬人化した神であるため、12星座を象徴しています。ヴィシュヌはヴェーダの中でも重要な神の一人で、シヴァとブラフマーと共に三位一体を形成しています。ヴィシュヌは「高さを超える者」という意味で、彼は信者たちに自身の能力を超えて拡大するように教えます。彼は世界を守り、創造を支える役割があります。ここでは新しく見つけたスピリチュアリティを維持し、より高い意識への発展の為に適切な状況を創り出します。彼はシュラヴァナの人たちに今世界を見ている視野を超えた能力を与えてくれます。そして彼らに準備ができているなら、生まれ変わりである自分自身を新しい方法で見る能力を与えてくれます。自分が新しく見つけるものを恐れている人もいるので、その場合は新しい視点から自分の人生を見ることを喜べないかもしれません。もし準備ができているのなら、ビシュヌは新しい世界へとガイドし、スピリチュアリティを育み、新しい世界を探求する勇気を与えてくれます。
シンボル:耳
シュラヴァナのシンボルは耳ですが、それは聴く能力の更なる向上を示しています。ウパニシャッドの中に、正しく聴く能力を高めるための祈りがあります。これは言葉の裏にある本当の意味を聴く能力です。正しく聴くことを学ぶと、人生のニュアンスがクリアになり、言われていないことを理解する能力を得られます。
動物:猿
ハヌマーンは猿の形態をしています。彼は土星からの挑戦に負けない能力と、ラーマへの献身で知られています。土星がトランジットの時に彼を困らすと脅したとき、ハヌマーンは土星を背負い、土星が地球に戻してくれと頼むまで世界中に何回も連れていきました。それ以来土星はハヌマーンの信者に対して、トランジットの時に悩まさないという特別な免責を与えました。スピリチュアルな学びが根付いているシュラヴァナの人は、ハヌマーンのように挑戦的なトランジットを恐れません。彼らはテスト期間に対応する能力が発展していて、良いことも悪いことも受け入れることができます。そしてハヌマーンのように、多くのシュラヴァナの人は独身を選ぶことが多いです。
人生の目的:アルタ
シュラヴァナの人は目標思考であり、達成に焦点を当てています。彼らのゴールはビジネスに結びついていて、スピリチュアル的、物質的両方の富を築き、周囲の世界に影響を与えます。彼らは実用的で、人生のアプローチはきちんとしています。シュラヴァナのアルタは、人類のために奉仕する実用的な方法を意味しています。シュラヴァナの人は、人の為に働き、権利を守り、ニーズを満たすために利己的なニーズを手放す必要があります。彼らがより神聖な場所を求めて移動したいと思っている間は、世界で働く必要があります。シュラヴァナの人は、普通の人が目指すものを超えてみる能力があります。
星座:やぎ座
シュラヴァナ | |||
やぎ座 | |||
1パダ | 2パダ | 3パダ | 4パダ |
おひつじ座 | おうし座 | ふたご座 | かに座 |
やぎ座は普通の人を皇帝にするような橋へと導いてくれます。個人は神聖な計画に意識的に協力しています。そしてそれは人生のまた違ったステージの始まりです。やぎ座のシュラヴァナでは、スピリチュアリティ、この世界に対する責任、それをどのように実現するかを理解するために、魂がより高い学びを始めます。
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