10, マガー(Magha)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ
ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの10個目、マガーの説明をしていきます。
目次
マガーの意味
自分の能力を物質世界で発揮する場所
Maghaは強力な、巨大な、偉大な、強烈な、というような意味があります。マガーに生まれた人は、高い地位になることを望み、多くの人が自分の分野で有名になります。マガーの能力は、その人の過去世に関係しています。この世界の喜びを楽しむことがこのナクシャトラで強くなります。マガーは27のナクシャトラを9個に分割した、4つ目の魂のサイクルの始まりです。そして、ここから”タマス”という世界のイリュージョン、暗闇、愛着を体験していきます。(詳しくはグナのページへ。)マガーを含むしし座からさそり座に対応するナクシャトラでは、地球で体験できる喜びから痛みといったすべての感情に魂が完全に関わっていきます。マガーの人は、自分の使命が完全に物質的な願望を叶えることだったとしても、現実的でなく理想主義的な面があります。この性質は時々誤解を引き起こす場合があります。
マガーのパーソナリティー
月のナクシャトラがマガーの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら
マガーの人は、カリスマ性があり、遊び心があり、寛大で、魅力的な存在感があります。自尊心が高く、それは外見へのこだわりや歩き方、話し方などの振る舞いからも分かります。その自尊心のおかげで、マガーの人は前向きに行動し、妥協をせず、周りの人が驚くようなこともします。マガーの人の平和な行動や穏やかな性格は、社会においては尊敬されます。マガーの人は真実に反することはしたくないと考えます。そして誰かが傷つくような行動をしないように最善を尽くします。自分のせいで誰かが悲しんだらすぐに謝る正直さもあります。人の為に何かをしようとして、見返りを期待することはありません。こういった正直な性格は、ビジネスにおいては損をすることもあるかもしれませんが、自分が信じることを妥協することはしません。物質的な富を貯めていくことが好きであると同時に、精神的な豊かさも大切にします。友人は多い方ではありませんが、少数の人との関係をとても大切にします。奉仕の心と素直さがマガーの人の魅力です。
更に専門的にマガーの特徴を知りたい人は下へ進んでください。
マガーのデータ
※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。
名前 | Magha |
読み方 | マガー |
天文学の星 | しし座α星=レグルス |
星座の対応 | しし座 0°00′ – 13°20′ |
支配星 | ケトゥー |
神様 | Pitris |
シンボル | 人を運ぶかご |
人生の目的 | アルタ |
動物 | ねずみ |
ジェンダー | 男 |
ドーシャ | カパ |
エレメント | 水 |
グナ | タマスーラジャスーラジャス |
カースト | シュードラ |
ガナ | Rakshasa(悪魔) |
方角 | 西 |
音 | Maa, Mee, Moo, May |
色 | アイボリー、クリーム |
身体 | 唇、顎 |
鉱物 | キャッツアイ |
ラッキーナンバー | 10 |
パダ|Padas
Pada 1 | おひつじ座 |
Pada 2 | おうし座 |
Pada 3 | ふたご座 |
Pada 4 | かに座 |
マガーの特徴詳細
支配星:ケトゥー
神話の中でケトゥーはヘビの尻尾に対応しています。尻尾は過去のカルマや可能性の関連を示しています。頭を持っていないので、本能的、感情的に反応します。ケトゥーは出生図の中で、より広い視野で見ることを役割としています。心の制限をやめると、意識と潜在意識の融合が始まります。そしてすべての神秘に向けて世界が開かれます。マガーに生まれた人は、自分が思い描いた世界をどのように現実に創造するかに奮闘します。物質主義の世界の始まりを支配していて、スピリチュアルな実現を象徴するケトゥーは、人生を楽しむことは、魂の神聖な使命の一つであると示しています。ここでのケトゥーは、家族や人間関係を学び、魂が地球で学んでいることを実感させます。ケトゥーの中には創造の種があり、ケトゥーは化身を通じて個々の人生にストーリーをもたらします。そのためマガーに生まれた人は、もし望むなら、過去世とのつながりを強く持つことができます。今沢山の才能や性質を持っていると思いますが、それは過去の人生の経験がルーツになっている可能性があります。
神様:Pitris
マガーの神様は、子供たちを正しい道に導くことを使命とした、人類の祖先とも言われているピトリスです。正しい道を外れたときにのみ、干渉します。ピトリスのサインはとても特徴的です。人生の困難な時に導くために、その困難自体より大きな力を持っています。ピトリスがその仕事をするときは、本人が内なるアドバイスを求める時だけです。マガーが自分の方法で物事を進めようとする限り、ピトリスは干渉しません。ピトリスはサポートの為にいつも幸せを保っていなければなりません。ピトリスは人々が思い出し、特別な儀式を行うように聖地で待っています。そしてピトリスは幸せを保つことができ、恩恵を世界から子孫に与えます。幸福でないピトリスは、感情的で精神的な問題を子孫に与えると考えられています。
シンボル:人を運ぶかご(輿・こし)
輿(こし)は昔に使われたかごで、中に特別な人を入れて、そのかごを人が運んでいました。これはマガーに高貴さを与えます。この輿の中心には竹で作られた竿があり、脊髄を象徴しています。そしてその竿の結び目はチャクラのポイントで、クンダリーニや潜在的なパワーをアクティベートするのに必要な部分を象徴しています。マガーの人は自分を特別なものとする外の力と、神聖な力を役立たせて自らより良い人間になっていく能力、内と外の両方からの神聖な繋がりを持っています。
動物:ねずみ
ねずみはガネーシャの乗り物です。このとても小さい動物を崇拝し、生態学上での役割を尊重する能力は、私たち人間の能力であるというメッセージです。ねずみは小さいけれどもとても破壊的です。ガネーシャはそのねずみに乗ることで、破壊的なエネルギーを制御する能力を示しています。ねずみはタマスの世界と暗闇にリンクしていますが、ガネーシャはそれをコントロールする能力によって、光をもたらすことを示しています。神話の中で誰にも手に負えないほどのガジャムカという悪魔がいました。ガネーシャは彼に牙を投げつけて殺し、ねずみの乗り物に入れました。これは私たちの中にある悪魔のエネルギーを抑制するガネーシャの能力を示しています。マガーはタマスの世界が投げつけた出来事に対処し、もし神の恵みを祈ったら悪魔の力を制御できる忍耐力と、悪魔に支配される弱さの両方を持っています。
人生の目的:アルタ
マガーの人は人生での実践的な表現であるアルタのエネルギーが人生の目的に関わっています。物質的な表現、成功、幸せ、裕福さなどが個人的にもスピリチュアル的にもとても大切です。彼らは自分の能力を外に出していく必要があります。そしてその能力は、謙虚さを忘れずに、他の魂たちを正しい道にガイドし、良い影響を与えるために発揮されなければなりません。過去世の行いによって沢山の叡智を持っています。そしてその結果をもたらすための機会を与えられているのです。スピリチュアルな道は、今ここで正しい行いをすることと関わります。社会の柱になってアルタの行いにより周りの人をサポートしていくことに自分の能力を使っていきます。
星座:しし座
マガー | |||
しし座 | |||
1パダ | 2パダ | 3パダ | 4パダ |
おひつじ座 | おうし座 | ふたご座 | かに座 |
しし座はサンスクリット語でSimhaと言い、ライオンという意味です。ライオンはジャングルを歩き回り、自由であるため、ある集団の中で一番、最強といった意味もあります。しし座は内なる存在を外に表現することを可能にしますが、まだ更なる自由が必要です。マガーでは魂はとても難しい選択をします。マガーの人のダルマは物質的でタマスな世界の道を歩もうとしますが、魂は永遠と理想主義を望んでいます。この対立は物質世界で欲望の過剰を生み出し、この世界での次の生まれ変わりへの執着を創り上げます。
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