4, ロヒニー(Rohini)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ
ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの4つ目、ロヒニーの説明をしていきます。
目次
ロヒニーの意味
心地よさの追求から真実の愛を見つける場所
Rohiniは赤という意味です。赤は情熱や官能性と結びつきがあります。そこからロヒニーは感情的、ロマンチックで、愛にあふれ、月の神にとってのお気に入りの妻と考えられています。神話によると、各ナクシャトラはソーマという月の神様の妻たちで、一カ月に一日、各ナクシャトラの妻と一緒に過ごすとされています。28人の妻(=ナクシャトラ)は、常に移り変わる気分と、常に違うものを愛することの性質を象徴しています。ロヒニーは愛、所有、情熱、エクスタシーの最初の実現です。同時に一人の人として、もしくは一つの考え方では満足できないので、感情的に弱い自分自身を体験する始まりでもあります。そのほかの月の妻たちがロヒニーに嫉妬をしていたので、そのような感情に苦しむという体験も含まれます。
ロヒニーのパーソナリティー
月のナクシャトラがロヒニーの人のパーソナリティーを説明していきます。インド占星術では全ての惑星がどのナクシャトラに位置するかを見ますが、その中でも特に月のナクシャトラは重要視されていて、パーソナリティーにも影響を与えます。自分の月のナクシャトラをチェックしたい場合はこちら
ロヒニーの人は柔軟性があり、魅力的です。感情的な心を持ち、自然を愛します。謙虚で礼儀正しく、穏やかです。相手に応じて行動する方法を知っていて、コミュニティーの中では人気者で中心的な人物になります。ロヒニーの人は自分の能力や外見で、人を感動させることができます。そのため人は簡単にロヒニーの人を信頼します。ロヒニーの人は周りの人や世界に奉仕することで、自分の能力を披露したいと思っています。素晴らしい表現力を持っていて、創造的な能力に満ち溢れています。この創造のエネルギーは、ロヒニーの人を芸術や美に導きます。人から注目されることに慣れています。新しい考えや変化を喜んで受け入れ、古い考えには従いません。すぐに人を信頼し、騙されることもあります。人生の浮き沈みを体験しても、献身的に対応します。感情が豊かで、自由奔放なところがあります。そのため、長期的な計画や人生を安定させることは向いていません。
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ロヒニーのデータ
※インド占星術の星座はサイデリアル方式のため、一般的な西洋占星術の星座とは位置にズレがありますのでご注意ください。
名前 | Rohini |
読み方 | ロヒニー、ローヒニー |
天文学の星 | アルデバラン(おうし座α) |
星座の対応 | おうし座 10°00′ – 23°20′ |
支配星 | 月 |
神様 | Brahma |
シンボル | チャリオット |
人生の目的 | モークシャ |
動物 | 蛇 |
ジェンダー | 男 |
ドーシャ | カパ |
エレメント | 地 |
グナ | ラジャスータマスーラジャス |
カースト | シュードラ |
ガナ | Nara(人間) |
方角 | 東 |
音 | O, Va, Vee, Vo |
色 | 白 |
身体 | 額 |
鉱物 | 真珠 |
ラッキーナンバー | 2 |
パダ|Padas
Pada 1 | おひつじ座 |
Pada 2 | おうし座 |
Pada 3 | ふたご座 |
Pada 4 | かに座 |
ロヒニーの特徴詳細
支配星:月
ロヒニーは月に支配されています。月は感情や知性といった心の中を象徴します。月は私たちの魂や気分の流れの物質的な形態で、日常的に変化する必要性があります。月が夜の空を永遠に歩き回っているように、心も平和と幸福を探求し続けている限り落ち着かないままです。この落ち着きの無さはロヒニーから始まります。ロヒニーに位置する惑星は、興味や感情、直感を使って永遠に落ち着つかず探し求めます。
神様:Brahma
ロヒニーに対応する神様はブラフマーです。ブラフマーは宇宙の創造主で、ヴェーダの神様の中心の一人です。私たちは皆ブラフマーの子孫だと信じられています。ブラフマーは永遠の象徴で、私たち個人はブラフマーの一部です。そしてすべての人類の祖先であるサプタリシを通じて普遍的な魂とつながっています。ロヒニーとブラフマーのリンクは、絶対的なものとの融合の欲求を示しています。ロヒニーは物質的な領域にこだわり、一つになるために別のものと完全に融合したいという欲望を表現します。ブラフマーは彼の創造と恋をしたため呪われました。ロヒニーとブラフマー、月、そして月の妻たちとの関係は、社会で不適切な関係に巻き込まれてしまう可能性を表しています。ロヒニーはとてもクリエイティブでアイディアに満ち、芸術的です。そしてそのクリエイティブな遺産になる子供たちを望んでいます。
シンボル:チャリオット
チャリオットは神様たちが好んだ乗り物です。チャリオットは権力、尊敬、栄光、贅沢の象徴です。ロヒニーはあらゆる快適さや贅沢さを望み、楽しみます。そして贅沢な暮らしをして官能的な側面を楽しむことが好きです。スピリチュアルなレベルでは、チャリオットは魂を物質的な領域に快適に運び、地球上の役割の準備をする間守ってくれます。
動物:蛇
蛇は宝物の守護者で、叡智の象徴です。ロヒニーの人たちは経済的に裕福で、多くの知識を持っています。蛇は性質として時には怒り、危険なこともありますので、その部分をコントロールすることが大切です。ラフーはこのロヒニーの場所で一番心地よく働きます。カシュヤパ仙の妻であるカドルーは、蛇の王たちを生んだと言われています。カドルーは1000もの偉大で強力で無敵な宝石をまとった蛇と、とても有毒な蛇を生みました。この神様と蛇の関わりは動物たちのネガティブな性質をコントロールできる能力を示しています。蛇は必ず死がある運命と、輪廻転生を意味します。ロヒニーに位置する惑星は、この蛇の特質を認識し、ネガティブな部分を抑えるために、より高い次元の性質を呼び覚ます必要があります。ネガティブな蛇の性質は自己実現の妨げになります。
人生の目的:モークシャ
ロヒニーの人生の目的はモークシャのエネルギーです。この段階では、地球的な感情との関わりから学んでいきます。ロヒニーの人は恋人やパートナー、神への奉仕を通じて真実にたどり着きます。その途中で自分だけでは不完全という気持ちを生み出す場合があります。しかし奉仕は自分自身と愛するものとの境界線が無くなるような感覚であり、不完全さではありません。ここでの愛はピュアで理想主義的です。他人の利益の為にやりたいという献身があります。この献身は最終的に永遠の幸福というゴールにたどり着くためのものです。純粋な献身と、自己犠牲との違いを学ばなければなりません。
星座:おうし座
ロヒニー | |||
おうし座 | |||
1パダ | 2パダ | 3パダ | 4パダ |
おひつじ座 | おうし座 | ふたご座 | かに座 |
ロヒニーは全てのパダがおうし座に対応しています。この関係は創造性を通じて自分自身を確立することを助けます。ロヒニーでは、心がさまよいはじめます。おうし座は不動宮で安定を求めますが、その安定の中でロヒニーは満足しません。とても居心地が良くて幸せだけど、本当にそれだけでいいのか?もっと上があるのではないか?という疑問が出てきます。これは大きな情熱と欲望を解き放ちます。ロヒニーの情熱とおうし座の貪欲さは意見が一致します。最終的には真の愛のためにその探求がされていくのですが、魂の成熟度によって、初めの段階ではその探求の表現が多くの性的関係を体験し、本当の愛を見つけることができないことがあります。ロヒニーのモチベーションはとても理想主義的なのですが、その表現は現実的で気取らないことがあります。
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