Nakshatra

28, アビジット(Abhijit)の意味|ナクシャトラの解説|インド占星術・ジョーティッシュ・ヴェーダ

ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27に分けたものです。ナクシャトラ自体の説明は下記のナクシャトラのページをご覧ください。ここではナクシャトラの28つ目、アビジットの説明をしていきます。

ナクシャトラとは ナクシャトラ一覧

目次

  1. アビジットの意味
  2. アビジットのデータ
  3. アビジットの特徴詳細



アビジットの意味

完全なる勝利の場所

Abhijitは勝利、完全な征服という意味があります。支配する神様はヴィダータと呼ばれ、ブラフマーを差します。そしてアビジットという名前はヴィシュヌとつながっています。アビジットはこのようにヴェーダのメインの神様と繋がりがり、偉大なパワーとスピリチュアルな強さがあることを示しています。ヴィシュヌは維持し、ブラフマーは創造します。ここでは個人が自分の運命を書き、これまでに作ってきたすべてのダルマを保存することができます。アビジットの人は、ビシュヌとブラフマーのように、維持するものであり、クリエイターでもあります。これは、アビジットの人たちに、古い方法の維持する能力と、新しく改革的なものを創り上げる能力両方を与えます。継承されている物質的、スピリチュアル的な富を保存していくことはとても重要なことです。



アビジットの角度

アビジットは28番目のナクシャトラと言われていて、あまり沢山の情報がありませんが、特別なナクシャトラとして重要なナクシャトラでもあります。アビジットは単独で度数が対応しているわけではなく、27つのナクシャトラの中のウッタラシャダとシュラヴァナの一部と重なっています。そのため、基本的にはアビジットの角度に当てはまるタイミングで生まれていたとしても、ウッタラシャダかシュラヴァナのどちらかのナクシャトラにも対応しています。そのため、性質はウッタラシャダかシュラヴァナに影響されていますが、アビジットの角度に当てはまる場合は、アビジットの特徴がプラスされます。具体的には、ダルマを全うするパワー、スピリチュアルな道への活力、どんな状況にも関わらず勝ちたいと思う能力などが挙げられます。

アビジットのデータ

名前 Abhijit
読み方 アビジット
天文学の星 こと座ζ(ゼータ)星、σ(シグマ)星
星座の対応 やぎ座 6°40′ – 10°53’20”
神様 Vidhata
人生の目的 カーマ
茶色がかった黄色
ラッキーナンバー 7, 9

アビジットの特徴詳細

支配星:太陽

アビジットの初めの方はウッタラシャダと重なっていますが、そのウッタラシャダの支配星でもある太陽が、アビジットの支配星でもあります。そして、シュラヴァナに重なっている部分でも、引き続き太陽の影響を与え続けます。太陽はナクシャトラの内側の純粋さを示し、どんなエネルギーも浄化し、縁起の良いものに変換します。太陽は、アートマーであり、魂です。ここでは個人は魂が源に戻ることを望んでいます。しかし通常は、すべてが明らかになり源に戻る前に、この世界ですべき重要な使命を遂行しなければなりません。太陽はアイディアに形を与え、今対処しなければならないカルマを明らかにします。その後にのみ、魂は源に戻ることができます。アビジットに位置している惑星は、何か重要なことを示しています。その人が物事をどのようにとらえるか、魂が次の重要な成長のステップの準備ができているかによって、アビジットは重荷にも機会にもなりえます。



神様: Vidhata

ヴィダータはブラフマーの別名で、新しい命が生まれたときにその運命を書く神様と言われています。ヴィダータはアディティの8番目の息子で、太陽神の一人でもあります。アビジットで生まれた人は、自分の運命を創っていく能力があり、他の人を導くことができるほどの強さもあります。彼らは自信を持ちすぎないように注意することが大切です。

ナクシャトラと神様・シンボル

神話

ヴェーダの神話の中で、アビジットは一番縁起の良いナクシャトラとされていました。とてもパワフルなナクシャトラで、すべての行為で成功を成し遂げることができ、月がアビジットに位置するときに、重要なことを始めると良いとされています。マハーバーラタのストーリーの中で、クリシュナはドゥルヨーダナがPancha Pandavasと呼ばれる縁起が良い日に戦争を始めることを計画していることを知りました。この日は、ヴェーダの暦の一つであるティティで新月に当たる時とアビジットが組み合わさった日で、敵を倒すための最強の日でした。ドゥルヨーダナの計画を知るにつれて、クリシュナはもしカウラヴァとドゥルヨーダナがこの日にマハーバーラタの戦いを始めたら、パーンダヴァは負けると確信しました。クリシュナは、このアビジットのエネルギーを間違って使われることを避けるために、ナクシャトラの曼陀羅からアビジットを取り除きました。




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