ナクシャトラとワルナ|インド占星術・ジョーティッシュ・Jyotish
ナクシャトラとは、地球から見た月の通り道である白道をを27分割したものです。インド占星術を深める上でとても大切な考え方です。ここではナクシャトラとワルナと呼ばれる概念の対応を紹介していきます。ナクシャトラの説明は下記へ。
ワルナとは
Varna(ワルナ)とは、人間のスピリチュアルな分類方法です。各惑星・星座・ナクシャトラは、ある特定のスピリチュアルな資質を持っていると考えられていて、それがワルナによって解き明かされます。ワルナはカーストとも訳されますが、現在のインドのカースト制度とは概念が少し異なります。イギリスが統治する前までは、カースト制度は調和と共に機能していたそうです。そういった古くからのワルナの概念と、ナクシャトラは対応しています。ナクシャトラとワルナの関係から、物質世界で自己表現をしていくために、どんな導きがあるのかが分かります。ワルナには4つのメインの分類と、さらに3つが加えられた、計7つの分類になります。
ワルナとナクシャトラの関係
Varna | Nakshatra |
Brahmin | 3. クリッティカー、11. プールヴァパルグニ、20. プールヴァアシャダ、25. プールヴァバッドゥラ |
Kshatriya | 8. プシャ、12. ウッタラパルグニ、21. ウッタラアシャダ、23. ダニシュタ、26. ウッタラバッドゥラ |
Vaishya | 1. アシュヴィニー、7. プナルヴァスー、13. ハスタ |
Shudra | 4. ロヒニー、10. マガー、17. アヌラダ、27. レヴァティ |
Farmer | 5. ムリガシラー、14. チトラー、18. ジェシュタ |
Butcher | 6. アールドラー、15. スワティ、19. ムーラ、24. シャタビシャ |
Outcast | 2. バーラニー、9. アスレシャ、16. ウィシャカ、22. シュラヴァナ |
Brahmin(ブラフマン、ブラフミン、バラモン)
スピリチュアルな知識の探究者であり、教師で、サトヴィックな性質を持ちます。
Kshatriya(クシャトリヤ)
国の指導者で、司令官、支配者、防衛者であり、ラジャスな性質を持ちます。
Vaishya(ヴァイシャ)
物質的な生活に惹かれます。プロフェッショナル、商人、富を創り上げる人であり、ラジャスとタマスの性質を持ちます。
Shudra(シュードラ、スートラ)
タマスな性質を持つ労働者です。
Farmer(ファーマー)
何かを造ること、生産することに関係しています。
Butcher(ブッチャー)
ブッチャーは肉屋などとも訳されます。切ること、解剖、手術、リサーチに長けています。
Outcast(アウトカースト)
アウトカーストは、通常のVarnaのどれにも当てはまらない人です。その場所の法律に従わない、普通と違う方法を選ぶといった特徴があります。いつもこの世界のアウトサイダーであると感じているかもしれません。普通でない仕事についていたり、移民である場合もあります。
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