白朮(びゃくじゅつ)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
白朮(びゃくじゅつ)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
白朮のデータ
名前 | 白朮(びゃくじゅつ)、和白朮(わびゃくじゅつ)、朮(じゅつ)など |
英語 | Atractylodes Rhizome |
ラテン名 | Atractylodis Rhizoma |
学名 |
|
使用部位 | 根茎 |
成分 | 精油(オイデスマ-4(14)、7(11)-ジエン-8-オン、アトラクチロン、アトラクチレノリド)など |
四気 | 温性 |
五味 | 苦、甘 |
帰経(臓腑弁証) | 脾、胃 |
気血水弁証 | 気虚、水滞 |
効能分類 | 利水薬、去湿健胃薬 |
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白朮の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
オケラか、オオバナオケラの根茎を使用しています。日本ではオケラの根茎、中国ではオオバナオケラの根茎を使用してきたため、前者を和白朮、後者を唐白朮(とうびゃくじゅつ)と呼ぶこともあります。近縁種が基原の蒼朮という生薬もあります。蒼朮と白朮は歴史的文献の中での明確な区別は不明点も多いです。現在は純度試験によって区別されています。[湿]を除くというメインの効能は似ていますが、蒼朮の方がより除湿作用に優れ、白朮はより消化器の機能を高めることに優れています。
東洋医学の効能
[湿]を除き、弱った[脾胃]を補います。そのため、倦怠感、食欲不振、胃もたれなどを改善します。また、むくみ、めまい、ふらつき、関節痛などにも効果的です。
適応症
消化器系の弱い虚弱体質、食欲不振、疲労倦怠感、腹部膨満感、下痢、胃内停水、むくみ、黄疸、関節炎、関節腫痛、神経痛、脚気、めまい、寝汗、妊婦のむくみ、排尿困難など
白朮の使い方
ブレンド例
[脾胃]の虚弱による嘔吐と下痢を治します。
白朮+藿香 |
体表の[湿]を除いて、むくみと関節痛を治します。
白朮+麻黄 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
配合されている漢方薬の一例です。
胃風湯 | 気血双補剤 |
帰脾湯 | 気血双補剤 |
滋陰至宝湯 | 補陰剤 |
人参養栄湯 | 気血双補剤 |
二朮湯 | 祛湿剤 |
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