半夏（はんげ）の効果効能

東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。

目次

半夏のデータ 半夏の特徴 半夏の使い方

半夏のデータ

名前	半夏（はんげ）、珠半夏（しゅはんげ）、法半夏（ほうはんげ）など
英語	Pinellia Tuber
ラテン名	Pinelliae Tuber
学名	Pinellia ternata Breitenbach
使用部位	コルク層を除いた塊茎
成分	ホモゲンチジン酸、3,4-ジヒドロキシベンズアルデヒド、セレブロシド、デンプンなど
四気	温性
五味	辛
帰経（臓腑弁証）	脾、胃
気血水弁証	水滞、気滞
効能分類	鎮咳去痰薬

その他の半夏に関する記事をチェック： #ハンゲ

半夏の特徴

※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心]（しん）を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。

特徴

カラスビシャクのコルク層を除いた塊茎を使用しています。[湿]を除く代表生薬です。

東洋医学の効能

鎮咳・去痰

色々なせきのタイプに有効ですが、[湿]を取り除く作用が強いので、[湿邪]による痰の多いせきを治すのにより効果的です。

[胃]の機能改善

水分の停滞によって胃がぽちゃぽちゃしている状態を改善します。また、嘔吐、まめい、胸のつかえなどにも使われます。嘔吐は特に胃部から突き上げてくるようなものに使われます。

抑うつの改善

のどに何かが詰まっているような感じがする咽喉頭異常症に、半夏が含まれる半夏厚朴湯が使われます。胸のつかえを取り、[気]を巡らせることで、抑うつも改善してくれます。

適応症

嘔吐、せき、痰、胸部膨満感、頭痛、めまいなど

注意事項

生食はえぐ味と粘膜への刺激が強いので注意。

半夏の使い方

ブレンド例

半夏の副作用を減らし、のどの腫れと痛みを治します。

半夏＋甘草

[湿]を除き、頭痛を治します。

半夏＋天麻

『漢方294処方生薬解説』より

処方例

配合されている漢方薬の一例です。

小青竜湯	解表剤
二陳湯	化痰剤
半夏厚朴湯	理気剤
半夏瀉心湯	和解剤
半夏白朮天麻湯	化痰剤
麦門冬湯	潤燥剤

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