小麦(しょうばく)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
小麦(しょうばく)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
小麦のデータ
名前 | 小麦(しょうばく) |
英語 | Wheat |
ラテン名 | Tritici fructus |
学名 | Triticum aestivum Linné |
使用部位 | 果実 |
成分 | デンプン、タンパク質、脂肪油 |
四気 | 涼性 |
五味 | 甘 |
帰経(臓腑弁証) | 心、脾、腎 |
気血水弁証 | 気虚、血虚 |
効能分類 | 鎮静薬 |
その他の小麦に関する記事をチェック: #麦
小麦の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
食用のコムギを薬用に転用しています。心の栄養補給をしてくれます。
東洋医学の効能
[心陰]を補う働きがあります。[心陰]が不足すると、感情がコントロールできず、正常な判断ができなくなります。そして、焦燥感、ぼんやりする、妄想、あくび、泣き叫び、取りつかれたような行動などの症状が出ます。小麦は精神を安定させてくれます。大事な人を失ったときの喪失感の緩和などにも用いられます。また、[心腎]の[気]を整え、[煩熱]を除き、渇きを除きます。
適応症
[心陰]不足による精神不安、[煩熱]、[口渇]、下痢、化膿性の腫れもの、外傷による出血、火傷など
小麦の使い方
ブレンド例
神経の興奮、ヒステリーを緩和し、安眠を促します。
小麦+甘草 |
[虚煩]([気血津液]の不足による熱感や煩悶感)、不眠、[自汗]、動悸、ヒステリーなどを治します。
小麦+大棗 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
配合されている漢方薬の一例です。
甘麦大棗湯 | 安神剤 |
次はこれを要チェック