酸棗仁(さんそうにん)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
酸棗仁(さんそうにん)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
酸棗仁のデータ
名前 | 酸棗仁(さんそうにん)、棗仁(そうにん)など |
英語 | Jujube Seed |
ラテン名 | Zizyphi Semen |
学名 | Ziziphus jujuba Miller var. spinosa Hu ex H. F. Chou |
使用部位 | 種子 |
成分 | 脂肪酸、トリテルペノイドサポニン(ジュジュボシド)、ステロールなど |
四気 | 平性 |
五味 | 甘 |
帰経(臓腑弁証) | 心、脾、肝、胆 |
気血水弁証 | 血虚 |
効能分類 | 鎮静薬 |
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酸棗仁の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
酸棗仁はナツメの原種であるサネブトナツメの種子を使用します。生薬の大棗は学名のvar. 以下だけが異なる変種の果実を使用します。サネブトナツメは酸味が強いため、酸棗という名前がついています。
東洋医学の効能
精神の安定と安眠に
[肝]を養い精神を安定させます。また、[心]の[血虚]による、疲れているのに眠れない不眠に効きます。精神的、肉体的に落ちつかず、動悸や多夢を伴う場合もあります。
強壮と止汗
体力虚弱による発汗に使います。体を守る[衛気]を補い、止汗します。[陰虚]による寝汗などに効きます。
適応症
不眠、強い精神不安による動悸、口渇、消耗性発汗など
酸棗仁の使い方
ブレンド例
精神安定をはかり、不安を除きます。
酸棗仁+遠志 |
[血虚]による不眠、寝汗、めまい、目の充血を治します。
酸棗仁+知母 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
配合されている漢方薬の一例です。
加味温胆湯 | 化痰剤 |
加味帰脾湯 | 気血双補剤 |
帰脾湯 | 気血双補剤 |
酸棗仁湯 | 安神剤 |
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