山査子(さんざし)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
山査子(さんざし)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
山査子のデータ
名前 | 山査子(さんざし)、山査(さんさ)など |
英語 | Hawthorn Fruit |
ラテン名 | Crataegi Fructus |
学名 |
|
使用部位 | 偽果をそのまま、または縦切もしくは横切したもの |
成分 | フラボノイド、タンニン、有機酸(クラテゴール酸)など |
四気 | 微温性 |
五味 | 酸、甘 |
帰経(臓腑弁証) | 脾、胃、肝 |
気血水弁証 | 瘀血 |
効能分類 | 止瀉健胃薬 |
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山査子の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
山査子は、肉・脂肪・乳製品など、脂質の多い飲食物の消化を促進する代表生薬です。豆やたんぱく質の消化の代表は神麹、炭水化物の消化の代表は麦芽です。
東洋医学の効能
消化促進
胃腸の機能が低下したときや、食べ過ぎで胃に食べ物が停滞してしまった時に使用します。消化不良による胃もたれ、膨満感、下痢などがあげられます。特に、肉・脂肪・乳製品など、脂質の多い飲食物の消化を助けます。山査子は[補気]作用は無いため、消化機能を高めるというよりかは、食物に働きかけて消化をしやすくします。
[瘀血]を治す
[瘀血]を治し痛みを取り除きます。打ち身、産後の[瘀血]による腹痛、月経痛などに使用されます。
適応症
消化不良、[痰飲]、みぞおちの膨満感、胃酸過多、下痢、腰痛、腹部の激しい痛み、産後の[瘀血]による腹痛など
注意事項
胃酸過多の場合、妊娠中は控える
山査子の使い方
常用量
刻み:3~5g、粉末:0.5~1g
ブレンド例
消化不良、飲食物の停滞による腹部膨満感、げっぷ、食欲不振を治します。
山査子+麦芽 |
[胃気]を補って、食欲増進をします。
山査子+人参 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
配合されている漢方薬の一例です。
化食養脾湯 | 消導剤 |
啓脾湯 | 消導剤 |
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