大黄(だいおう)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
大黄(だいおう)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
大黄のデータ
名前 | 大黄(だいおう)、川軍(せんぐん)、唐大黄(からだいおう)など |
英語 | Rhubarb |
ラテン名 | Rhei Rhizoma |
学名 |
|
使用部位 | 上記の植物、またはそれらの種間雑種の根茎 |
成分 | アントラキノン類(クリソファノール、エモジン、レイン)、ジアントロン類(センノシドA~F)、タンニンなど |
四気 | 寒性 |
五味 | 苦 |
帰経(臓腑弁証) | 胃、大腸、肝 |
気血水弁証 | 瘀血 |
効能分類 | 瀉下薬、清熱薬 |
その他の大黄の記事をチェック: #ルバーブ
大黄の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
大黄はルバーブの近縁種になります。大黄は中国の西北の標高が2000~3000mに生息している希少な植物です。味が渋いものが良品とされています。下剤の基本の生薬です。
東洋医学の効能
[瀉下]、身体を冷やす、[血]の巡りを良くする作用があります。
便秘の改善と解毒
[瀉下]の作用によって、便秘を改善します。すっきり出ない場合の下痢にも用いられることがあります。
熱を冷ます
熱を冷ます作用から、炎症の解毒をします。通便をはかりながら、胃腸の炎症を鎮めます。
[瘀血]を取り除く
通便をはかりながら[血熱]を鎮めて、[瘀血]を取り除きます。[瘀血]による精神的に落ち着かない状態を、[瀉下]によって[気]も一緒に降ろしながら改善します。
適応症
[実熱]による便秘、飲食の停滞による腹部膨満感、細菌性の下痢や食中毒の初期症状、しぶり腹、吐血、鼻血、黄疸、血尿、できものなど
大黄の使い方
ブレンド例
大黄の瀉下作用を緩和し、腹痛を和らげます。
大黄+甘草 |
瀉下作用に伴う痛みを緩和し、便通を速やかにします。
大黄+芍薬 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
配合されている漢方薬の一例です。
桂枝加芍薬大黄湯 | 瀉下剤 |
大黄甘草湯 | 瀉下剤 |
大黄牡丹皮湯 | 理血剤 |
大柴胡湯 | 和解剤 |
桃核承気湯 | 理血剤 |
麻子仁丸 | 瀉下剤 |
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