桂皮(けいひ)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
桂皮(けいひ)の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
桂皮のデータ
名前 | 桂皮(けいひ)、肉桂(にっけい)、桂心(けいしん)など |
英語 | Cinnamon Bark |
ラテン名 | Cinnamomi Cortex |
学名 | Cinnamomum cassia Blume |
使用部位 | 樹皮または周皮の一部を除いたもの |
成分 | 精油(ケイヒアルデヒド)、ジテルペノイド、カテキン類、タンニンなど |
四気 | 熱性 |
五味 | 辛・甘 |
帰経(臓腑弁証) | 腎、脾、心、肝、肺、胃 |
効能分類 | 温裏薬 |
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桂皮の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
桂皮はシナモンの樹皮の部分、桂枝は小枝部分を使用します。二つを区別して考える場合もありますが、日本薬局方では「桂皮」としてだけ規定されているため、漢方の中では桂皮が使われている場合が殆どです。詳しい違いは桂枝のページをご覧ください。肉桂(にっけい)は桂皮の肉厚のものを指します。肉桂は強壮作用に力点が置かれ、桂皮と区別されています。
東洋医学の効能
体を温め、気血の流れを順調にして、冷えからくる痛みを取り除きます。下半身を中心に温めてくれます。手足の関節痛、しびれ、月経痛を和らげます。
適応症
関節・筋肉の痛み・しびれ、月経痛、月経不順、冷えによる腹痛、精神不安、めまい、不眠、[腎陽虚]による冷えや排尿異常、[脾陽虚]による食欲不振・胃もたれ・消化不良など
注意事項
[熱証]、[血熱]からの出血がある場合は禁忌、妊娠中は注意が必要です。
桂皮の使い方
常用量
1~3g、粉:0.3~0.5g
ブレンド例
[気]を下げて精神安定をさせてくれます。
桂皮+甘草 |
腹部の血行促進をし、冷えと腹痛を取り除きます。
桂皮+当帰 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
桂皮は漢方の中にたくさん使われている生薬の一つです。使われている漢方薬の一例は下記になります。
桂枝湯 | 解表剤 |
桂枝加芍薬湯 | 解表剤 |
桂枝加竜骨牡蠣湯 | 安神剤 |
麻黄湯 | 解表剤 |
葛根湯 | 解表剤 |
五苓散 | 祛湿剤 |
十全大補湯 | 気血双補剤 |
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