陳皮(ちんぴ)の効果効能|東洋医学の生薬・ハーブ・薬草・食薬
陳皮の効果効能
東洋医学で使われる生薬の紹介をしています。副作用や組み合わせによる注意点などがある場合があります。すべての情報を網羅しているわけではありませんので、使用の際は必ず専門知識のある人に相談してください。
目次
陳皮のデータ
名前 | 陳皮(ちんぴ)、陳橘皮(ちんきっぴ)、橘皮(きっぴ)、黄橘皮(おうきっぴ)など |
英語 | Orange peel |
ラテン名 | Citri Unshiu Pericarpium |
学名 |
|
使用部位 | 成熟した果皮 |
成分 | 精油(d-リモネン)、フラボノイド(ヘスペリジン)、シネフリンなど |
四気 | 温性 |
五味 | 辛・苦 |
帰経(臓腑弁証) | 脾、肺 |
気血水弁証 | 気滞、水滞 |
効能分類 | 理気薬、去湿健胃薬 |
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陳皮の特徴
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
特徴
オレンジピールとしてメディカルハーブとしても利用されています。オレンジの花はオレンジブロッサムとして利用されています。陳皮と橘皮を別と考える場合もありますが、ここでは同じものとしています。外側が赤褐色で、裏側が白くきめが細かいものが良品とされています。
東洋医学の効能
陳皮は[気]を巡らし、[湿]を取り除きます。陳皮の甘味は[脾胃]に、酸味は[肝]に働きます。そのため、[気]を巡らせて[脾胃]の[湿]や[食積]を取り除くので、吐き気や胃もたれなどを改善します。そして[肺気]も巡らせ[湿]を取り除くので、痰を伴う咳の症状も改善します。
適応症
胃腸の不調、食欲不振、腹部の張りや膨張感、嘔吐、しゃっくり、痰を伴う咳
陳皮の使い方
常用量
1~3g
ブレンド例
[胃気]を補って、[気逆]や[湿]の滞りによる嘔吐・食欲不振・腹部膨満感・腹痛・下痢を治します。
陳皮+生姜 |
[脾胃]を補って、胃腸虚弱や[元気]不足を取り戻します。
陳皮+人参 |
『漢方294処方生薬解説』より
処方例
陳皮が使われている漢方薬の例です。[湿]が多い日本では、[湿邪]による不調が多く、その[湿邪]を取り除いてくれる陳皮は何十種類もの漢方に使われています。ここでは一部を紹介しています。
二陳湯 | 化痰剤 |
六君子湯 | 補気剤 |
平胃散 | 祛湿剤 |
釣藤散 | 祛風剤 |
半夏白朮天麻湯 | 化痰剤 |
茯苓飲 | 祛湿剤 |
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