季節の過ごし方|東洋医学と五季
東洋医学の季節の考え方
東洋医学では気候の変化も五行に対応して考えます。気候は[五気]が対応していて、5つの要素には[風熱湿燥寒]があります。[熱]を[火]と[暑]にして[六気]とも言われます。季節の移り変わりは[五季]が対応しています。この六気と五季の考え方から、季節の特徴と過ごし方について説明していきます。気候については下記で詳しく説明しています。
※図や表以外で、東洋医学の言葉は全て[ ]の中に表しています。例えば、[心]は東洋医学での[心](しん)を表し、普通に心と書いてある場合は、通常の「こころ」を表しているとお考え下さい。そして[ ]内の言葉はまとめて東洋医学の言葉一覧のページで意味を調べられます。
目次
気候の変化|[五気]・[六気]
五行 | 木 | 火 | 土 | 金 | 水 |
五臓 | 肝 | 心 | 脾 | 肺 | 腎 |
五気 | 風 | 熱 | 湿 | 燥 | 寒 |
六気 | 風 | 火・暑 | 湿 | 燥 | 寒 |
六淫 | 風邪 | 火邪・暑邪 | 湿邪 | 燥邪 | 寒邪 |
五季 | 春 | 夏 | 土用(長夏) | 秋 | 冬 |
五能 | 生 | 長 | 化 | 収 | 蔵 |
気候は、上の五行配当表にある[五気]が対応しています。[風熱湿燥寒]の5つです。[熱]を[火]と[暑]にして[六気]とも言われます。この気候の変化は、自然界の正常な変化です。しかし、これが行き過ぎたり、自分の体調が弱ってしまっているとき、これらの要素が不調の原因にもなります。[六気]が病因となったときのことを[六淫]と言います。[風火暑湿燥寒]の各説明は下記のページをご覧ください。
季節の変化|[五季]
季節の移り変わりは[五季]が対応しています。通常の[春夏秋冬]はそれぞれ[木火金水]に対応しています。それに加えて、[土]に対応する季節にはいろいろな考え方があり、[土用]もしくは[長夏]や、[梅雨]が対応します。[土用]とは、各季節にある季節の変わり目のことです。詳しくは旧暦の雑節のページに説明があります。[長夏]とは、旧暦の6月の昼の長い日を示します。[梅雨]は日本の梅雨の季節のことです。
旧暦とリンクする
[五季]の考え方は、日本の旧暦とリンクしています。私たちが感じる春は毎年四月ごろですが、東洋医学での春はもう少し早い旧暦の立春(2月4日ごろ)からになります。太陽と月の動きから季節を見ているため、私たちの体感覚とは少し異なります。季節に合わせた健康法は、その季節が実際に始まる前から行う方がいいので、旧暦に合わせた考え方は体調管理にとても理にかなっています。
旧暦と五季
旧暦の二十四節気と[五季]の対応が下記です。ここでは[土]に当たる季節を[土用]と考えています。[土用]は立春、立夏、立秋、立冬の直前の18日間です。旧暦と二十四節気については下記をご覧ください。
春 | 立春(りっしゅん) | 2/4頃 |
雨水(うすい) | 2/18頃 | |
啓蟄(けいちつ) | 3/5頃 | |
春分(しゅんぶん) | 3/20頃 | |
清明(せいめい) | 4/5頃 | |
春の土用 | 穀雨(こくう) | 4/20頃 |
夏 | 立夏(りっか) | 5/5頃 |
小満(しょうまん) | 5/21頃 | |
芒種(ぼうしゅ) | 6/5頃 | |
夏至(げし) | 6/21頃 | |
小暑(しょうしょ) | 7/7頃 | |
夏の土用 | 大暑(たいしょ) | 7/22頃 |
秋 | 立秋(りっしゅう) | 8/7頃 |
処暑(しょしょ) | 8/23頃 | |
白露(はくろ) | 9/8頃 | |
秋分(しゅうぶん) | 9/23頃 | |
寒露(かんろ) | 10/8頃 | |
秋の土用 | 霜降(そうこう) | 10/23頃 |
冬 | 立冬(りっとう) | 11/7頃 |
小雪(しょうせつ) | 11/22頃 | |
大雪(たいせつ) | 12/7頃 | |
冬至(とうじ) | 12/22頃 | |
小寒(しょうかん) | 1/5頃 | |
冬の土用 | 大寒(だいかん) | 1/20頃 |
各季節の特徴と過ごし方
各季節の特徴と過ごし方の詳細はリンクをご覧ください。
次はこれを要チェック
アーユルヴェーダでも季節に合わせた過ごし方があります。是非チェックしてみてください。
東洋医学の基本はこちらへ。