Aroma,  ハーブ活用法,  豆知識

風邪やウイルスに役立つ精油とハーブの紹介・使い方|予防と症状の緩和に

風邪・ウイルスに役立つ精油とハーブ

風邪は一年中私たちを悩ませる体調不良の一つです。冬は特に、インフルエンザなどの感染症も毎年流行ります。ここではアロマやハーブを使っていかにそれらを避けるか、そしてかかってしまった時にどのような精油やハーブが使えるのか、具体的な使い方例を紹介していきます。あくまでもアロマやハーブは補助的なものです。お医者様にかかっている場合はそれを第一優先にし、相談しながら、禁忌に気を付けてお使いください。

目次

  1. 風邪の予防に最適な精油とハーブ
  2. 風邪の不調に有効な精油とハーブ
  3. 実際の使い方例
  4. 役立つ精油とハーブのまとめ



予防に最適な精油とハーブ

まず、風邪やウイルスに侵されないために必要なことは2つあります。一番大切なことは、それらに負けない健康な体を保つこと。つまり免疫力の強化です。そうすればまわりで風邪が流行っていても、元気でいることができます。もう1つは、病原体となるウイルスや菌を避けることです。疲れていてどうしようもない時は免疫力が落ちている可能性があるので特にそれを気を付けます。そこで大切になるのが、下記のような効果のあるハーブ達です。

免疫力アップ

精油の場合は香り、もしくはマッサージなどにより皮膚から体内に取り入れて、免疫系に働きかけます。ハーブの場合は普段からハーブティーとして飲むなどして、栄養補給や免疫力を高めるような形で利用します。

精油(免疫力アップ)

オレガノクローブシナモンカッシアタイムパルマローザフランキンセンスユーカリ・ラディアタラヴィンツァララベンダー(スピカ)、ローズウッドなど

ハーブ(免疫強化と栄養補給)

エキナセアオートムギハイビスカスフェヌグリークマテローズヒップなど

抗感染・抗ウイルス・抗菌

植物はずっと同じ場所で生きているので、基本的にどんなものでも抗菌作用は持っているとされています。ここでは特に強力で、風邪やインフルエンザなどの感染症に効果的なものを紹介しています。精油は芳香浴をするだけでも部屋の除菌になりますし、除菌用のルームスプレーやジェルを作ることもできます。掃除用のスプレーに混ぜれば掃除をしながら部屋中の除菌ができます。ハーブはハーブティーとして飲むだけでなく、うがいに利用することもできます。

精油

オレガノクローブコリアンダーシナモンカッシアジュニパーセージゼラニウムタイムティーツリーニアウリバジルパルマローザマジョラムローズマリーローレルなど

ハーブ

エキナセアセージタイムレモングラスなど

不調に効果的な精油とハーブ

次に、風邪になってしまった時にいいハーブを紹介していきます。補助的なものなので、必ずお医者様の意見を優先にしてください。各不調を少しでも改善するためにどの植物が有効かをお伝えしていきます。ハーブのエキナセアエルダーフラワーリンデンなどは風邪やインフルエンザなどの症状一般に有効です。

咳・喉の不調に

咳や喉の不調は、精油もハーブも吸入法で水蒸気を吸い込む方法が有効です。ジェルに精油を混ぜ、喉に塗るのが有効です。精油を数滴ティッシュにとり、喉から香りを吸うように息を吸う方法も咳が収まります。

精油

ウィンターグリーンサイプレスジンジャーブラックスプルースユーカリ・ラディアタなど

ハーブ

コルツフットセージタイムフェンネルマシュマロウマレインユーカリリコリスリンデンなど

鼻水・痰の不調に

鼻水や痰などの粘液系のトラブルは、咳と同じくティッシュに精油をとり、鼻水の場合は鼻から、痰の場合は口から香りを吸い込むようにするとすっきりします。

精油

イニュラキャラウェイスペアミントセージディルヒソップユーカリ・グロブルスラベンダー(ストエカス)、ローズマリーローレルなど

ハーブ

エルダーフラワーフェンネルリコリスなど

痛みがつらい時に

風邪で体や関節が痛くなることもあります。鎮痛にはオイルに精油を混ぜ、塗布するといいです。また精油やハーブの冷湿布も有効です。

精油

イモーテルイランイランウィンターグリーンカモミール・ローマンクローブジュニパーパルマローザペパーミントユーカリ・レモンラベンダー(スピカ)、ローレルなど

ハーブ

クローブフィーバーフューなど

解熱・発汗に

熱を冷ますことは必要な場合は、解熱や発汗作用はある植物が有効です。湿布として使ったり、ハーブの場合はハーブティーとして飲むことが向いています。

精油(解熱)

バレリアンブラックペッパーなど

ハーブ(発汗)

エルダーフラワーセントジョーンズワートリンデンなど

誘眠・リラックスに

体調を崩した時は、ゆっくり休むことがとても大切です。安眠や鎮静にいい精油とハーブを取り入れると精神的にも落ち着きます。精油は芳香浴、ハーブはハーブティーにして飲むだけでリラックスできます。

精油

イランイランオレンジプチグレンベルガモットマートルマジョラムマンダリンメイチャンメリッサラベンダーレモンバーベナなど

ハーブ

オレンジブロッサムカモミールジャーマンパッションフラワーラベンダーリンデンなど



実際の使い方

簡単に実践できる、精油とハーブの使い方を紹介していきます。ハーブをハーブティーとして飲むことは一番手軽で簡単です。その場合はゆっくりと作用するので、毎日の習慣として行い、予防として利用することが向きます。即効性を期待する場合は、成分が凝縮された精油がおすすめです。もしくはハーブから成分を抽出したチンキ剤などの利用も向いています。

予防のためのレシピ

部屋の除菌に|芳香浴・ルームスプレー

部屋の除菌には、抗菌・抗ウイルス作用が高い精油を使った芳香浴が一番簡単にできて効果的です。また、ルームスプレーを作って部屋に拡散させる方法も手軽にできます。その場合はアルコールの除菌効果も加わります。前述の抗菌や抗ウイルスの作用をもつ精油の中から、好きな香りを選んでください。

芳香浴の方法 ルームスプレーの作り方

うがい|浸出液・チンキ剤

風邪予防にはうがいが大切です。とても簡単な方法は、ハーブティーを少し濃い目に作り(浸剤)、それを使ってうがいをするだけです。特にセージタイムクローブなどは効果的です。もしくは、風邪の予防に最適なエキナセアで作ったチンキ剤をうがいに使うこともお勧めです。作り方と使い方は下記を参照ください。

浸剤・煎剤の作り方 ハーブチンキの作り方

消毒や抗菌に|ジェル

どこでも使える消毒ジェルもとても役立ちます。手が洗えない時や、消毒したい場所に使えます。この場合も前述の抗菌・抗ウイルス作用の高い精油を使います。

ジェルの作り方

毎日の手洗いに|石けん

手洗用の石けんの香りづけに、抗菌力の高い精油を利用するのも効果的です。無添加無香料の液体石けんを購入して、精油を数滴たらすだけで出来上がりです。石けんから作りたい場合は下記も参照ください。

液体石鹸の作り方

不調のためのレシピ

咳や鼻水を抑える

一番簡単な方法は、ティッシュやタオルに前述の咳や鼻水にいい精油を垂らします。そして香りを鼻、または口から2,3回吸い込みます。すると咳や鼻水が緩和します。ユーカリはとてもおすすめです。マスクに付けて利用することもできます。香りが強い場合は寝るときに枕元に置くだけでも効果的です。

喉の痛みに

喉の痛みには浸透しやすいジェルを使用することがおすすめです。ベースとなるジェルを購入し、喉にいい精油を混ぜれば出来上がりです。それを喉に塗布します。ジェルから作る場合は下記を参照ください。

ジェルの作り方

関節や体の痛みに

痛みや解熱には冷湿布が有効です。香りも欲しい場合は精油、精油が強すぎると感じる場合はハーブを使ってください。その他、痛みにはオイルに精油を混ぜ塗る方法もあります。ジェルよりも皮膚表面に長く成分が付着するため基材にはオイルを使うのがおすすめです。分量はオイル大さじ1に対して精油が3~5滴ほどです。マッサージは体調によっては良くないことがあるので、その場合は揉み過ぎないようにしてください。

精油とハーブの湿布のやり方

風邪とウイルスに役立つ精油とハーブまとめ

風邪の症状にいい作用を持つ精油とハーブのまとめです。風邪に関連する作用をまとめています。他の作用を知りたい場合は各植物のページへ移動してください。

精油45種

イニュラ  抗カタル、粘液溶解、鎮咳、抗菌、抗ウイルス作用
イモーテル  抗カタル、粘液溶解、鎮痛、去痰作用
イランイラン  鎮痛、鎮静、誘眠作用
ウィンターグリーン  鎮痛、鎮咳、発熱抑制作用
オレガノ  抗感染、抗菌、抗ウイルス、殺菌、免疫刺激作用
オレンジ  鎮痛、誘眠、空気清浄作用
カモミール・ローマン  鎮痛、誘眠作用
キャラウェイ  粘液溶解作用
クローブ  抗菌、抗ウイルス、鎮痛、免疫刺激作用
コリアンダー  抗感染、抗菌、抗ウイルス、誘眠作用
サイプレス  鎮咳作用
シナモンカッシア  抗感染、抗菌、抗ウイルス、免疫刺激、呼吸器刺激作用
ジュニパー  鎮痛、抗感染作用
ジンジャー  鎮咳、去痰作用
スペアミント  抗カタル、粘液溶解作用
セージ  抗カタル、粘液溶解、去痰、抗菌、抗ウイルス、抗感染作用
ゼラニウム  抗感染、抗菌、鎮痛作用
タイム  抗菌、抗ウイルス作用
ティーツリー  抗菌、殺菌、抗ウイルス、免疫調整作用
ディル  抗カタル、粘液溶解、抗ウイルス作用
ニアウリ  抗感染、抗菌、抗ウイルス作用
バジル  抗ウイルス、抗菌、鎮痛作用
バレリアン  鎮静、誘眠、解熱作用
パルマローザ  鎮痛、抗菌、抗ウイルス、免疫刺激作用
ヒソップ  抗カタル、粘液溶解作用
フランキンセンス  免疫刺激、抗カタル、抗菌、去痰作用
ブラックスプルース  抗感染、抗菌、殺菌、鎮咳、去痰作用
ブラックペッパー  解熱作用
プチグレン  リラックス、誘眠、鎮静、抗感染、抗菌作用
ベルガモット  抗菌、誘眠作用
ペパーミント  鎮痛、抗ウイルス、抗菌
マートル  抗カタル、去痰、誘眠、抗ウイルス、抗菌作用
マジョラム  鎮静、誘眠、リラックス、抗菌、抗ウイルス、鎮痛作用
マンダリン  誘眠、リラックス作用
メイチャン  鎮静、誘眠、抗菌作用
メリッサ  鎮痛、鎮静、誘眠作用
ユーカリ・グロブルス  抗カタル、去痰、抗ウイルス、抗菌作用
ユーカリ・ラディアタ  抗カタル、去痰、抗ウイルス、抗菌、抗感染、免疫刺激、鎮咳作用
ユーカリ・レモン  鎮痛、鎮静、誘眠作用
ラベンダー(スピカ)  抗カタル、鎮痛、抗菌、抗ウイルス、免疫刺激、殺菌作用
ラヴィンツァラ  免疫刺激、抗ウイルス、抗感染、抗菌、抗カタル、誘眠、去痰、鎮痛、リラックス作用
レモンバーベナ  誘眠作用
ローズウッド  免疫刺激、抗ウイルス、抗菌作用
ローズマリー(シネオール)  抗カタル、粘液溶解、去痰、抗感染、抗菌、抗ウイルス作用
ローレル  鎮痛、抗菌、抗ウイルス、抗感染、抗カタル、去痰、粘液溶解作用

ハーブ24種

エキナセア  免疫賦活、抗菌、抗ウイルス
エルダーフラワー  発汗、利尿、抗カタル
オートムギ  滋養強壮
オレンジブロッサム  鎮静、誘眠
カモミールジャーマン  鎮静
クローブ  抗菌、鎮痛
コルツフット  鎮咳、粘液保護
セージ  抗菌、抗ウイルス
セントジョーンズワート  鎮痛
タイム  抗菌、去痰、抗カタル
ハイビスカス  疲労回復
パッションフラワー  鎮静
フィーバーフュー  鎮痛
フェヌグリーク  滋養強壮
フェンネル  去痰、抗カタル
マシュマロウ  粘膜保護
マテ  疲労回復
マレイン  鎮咳、去痰
ユーカリ  去痰、抗菌
ラベンダー  抗菌、鎮静
リコリス  鎮咳、去痰、抗ウイルス
リンデン  鎮静、鎮咳、抗カタル、誘眠
レモングラス  抗菌
ローズヒップ  感染症予防




次はこれを要チェック

精油の作用一覧 ハーブの効果効能一覧 エッセンシャルオイルの使い方一覧 精油のブレンドレシピ一覧 ハーブのレシピ 症状別ハーブ一覧




注意点&免責事項:ここに掲載されている内容は、精油とハーブの治療や薬としての有効性を保証するものではありません。事故やトラブルに関してこのサイトは責任を負いかねますので、あくまでも自己責任にてご使用をお願いいたします。持病をお持ちの方、妊娠中の方、お子様に使用する場合や、その他使用に不安のある方は、専門家や専門医に相談することをお勧めいたします。

参考文献をみる