薬用ハーバルオイルの作り方|ハーブの水溶性成分もすべて含む万能オイル!
ハーバルオイルの作り方
ハーブの水溶性、脂溶性すべての成分を含んだ、万能の薬用ハーバルオイルの作り方をお伝えします。オイルは「油」なのでハーブの脂溶性の成分しか含むことができないはずですが、少し時間と手間をかけることで、どんなオイルよりも有効成分がたっぷりと入ったオイルが出来上がります。アーユルヴェーダでも、人によりやり方が異なるようですが、似た方法で薬用オイルが作られています。
目次
ハーバルオイルの作り方手順
材料 ※出来上がり約300ml分
器具など
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1.不調や好みに合わせたハーブを用意する。 |
今回は美容を意識して、ローズ、ヒース、カレンデュラ、ルイボスの4種類のドライハーブを使いました。材料の量は大体の目安です。調整しても問題ありません。
2.水を入れて煎剤を作るように中火にかける。 |
水溶性の成分が出るように、10~15分くらい火にかけます。(短くても問題ありません。)
3.オイルを入れる。 |
ここでは美容のマッサージ用に、セサミオイルを使用しています。
4.水分が全て蒸発するまで弱火で煮込む。 |
水分が沸騰してどんどん蒸発していき、水に溶けていた成分のみオイルに残る仕組みです。そのため水溶性の成分も含まれるオイルができるのです。作る量にもよりますが、この工程に5時間~8時間位かかります。水分がまだあるときは、全体の温度は100℃以上になりません。
5.水分が完全になくなったら火を止める。 |
このタイミングが重要です。ブクブクといっていた音が、水分がなくなる時はぱちぱちという音に変化してきます。温度を計ると、100℃を超えだしてきます。100℃を超え出すということは水分が完全に蒸発していることを意味します。温度が上がりすぎないように注意して下さい。
6.濾したら出来上がり。遮光容器に入れて、冷暗所に保存し、半年くらいで使い切る。 |
見た目は真っ黒ですが、濾すとオイルはたっぷりと有効成分を含み、きれいな色になっていることが分かります。使うオイルやハーブによって、このように金色になる場合もありますし、緑色や茶色といった他の色になることもあります。
オイル選びのポイント
この手順のように、ハーバルオイルは長時間熱にさらされます。そのため、オイルは熱に強いタイプを使用してください。最低でも100℃以上の熱に耐えられるオイルがおすすめです。熱に強いオイルの一例は下記になります。
オリーブオイル、くるみ油、ココナッツオイル、ごま油、スイートアーモンドオイル、ピーナッツオイルなど |
ハーバルオイルの利点
ハーブ全体の有効成分が含まれる
ハーバルオイルの一番の利点は、ハーブの有効成分が水溶性も脂溶性も含めてオイルに入っていることです。浸剤や煎剤は水溶性の成分しか含まれません。浸出油(インフューズドオイル)では脂溶性の成分しか含まれません。それを網羅したのがハーバルオイルといえます。しかし、使い方が重要で、繊細な熱に弱いオイルを使用するときなどは、浸出油のほうが向くこともあります。
長持ちする
水分が含まれていなく、熱にかけているので手作りでも長持ちすることが魅力です。火にかけるので、もとから加熱に強いオイルを使うのも長持ちする理由の一つです。防腐剤は入れないので、様子を見つつ、半年くらいを目安に使い切ります。
数えきれない効能
使うオイルと選ぶハーブによって、効果は無限にあるといえます。ハーブは一種類だけでなく、ブレンドしてもいいので、相乗効果も期待できます。ハーブの種類は下記をご覧ください。
ハーバルオイルの使い方
マッサージ
普通のキャリアオイルと同様、マッサージに利用できます。一番ベーシックな使い方です。選ぶハーブによって、血行促進をしたり、デトックス、鎮痛など様々な目的に合わせて使えます。
スキンケア
スキンケアにもとても向いています。そのままオイルを使ってもいいですし、化粧品の原料としても有効成分がたっぷり入っているので重宝します。
ヘアケア
ヘアケアにも向きます。オイルのみの頭皮マッサージやヘアパックも十分効果的ですが、ハーバルオイルはヘアケアに向くハーブの成分を取り入れられるので、さらなる効果が期待できます。
薬用に
ハーバルオイルは純粋なオイルなので、クリームや軟膏、湿布など、薬用の材料としても利用できます。トラブルに合わせたハーブを選んでください。
次はこれを要チェック