カパタイプの人の特徴|アーユルヴェーダのドーシャ
カパタイプ|Kapha Type
アーユルヴェーダの健康法では、体質を診断し、その体質に合った施術やアドバイスを行います。体質はドーシャと言われ、大きく分けるとヴァータ(V)、ピッタ(P)、カパ(K) の3種類。また、複合型であるヴァータ・ピッタ(VP)、 ヴァータ・カパ(VK)、ピッタ・ヴァータ(PV)、ピッタ・カパ(PK)、カパ・ヴァータ(KV)、カパ・ピッタ(KP)、ヴァータ・ピッタ・カパ(VPK・トリドーシャ) を含めると10種類の体質があります。(2種複合型の場合は、最初にくるドーシャが強くなります。)まず、自分の体質を診断したい場合、ドーシャの基本について知りたい場合は下記を参照ください。
目次
カパタイプの特徴
全ての人は、3つのドーシャの特徴を持ち合わせているので、カパタイプの人だからといって、全てがカパの特徴に当てはまる訳ではありません。しかし、多くの部分の特徴を持ち合わせています。
外見:体格がいい
カパの人の外見は、肌が厚く、脂性で、ふくよかなタイプの人が多いです。大きな骨格とがっしりした体つきが特徴です。肌の色は明るく薄い人が多いです。しっとりしています。髪は太く多く、しっとりして艶やかです。眉毛とまつ毛が濃く、目鼻立ちははっきりしていて、大きいです。大きい口とふっくらした唇を持ち、歯は大きく白く整っています。輪郭は丸く大きい傾向にあります。
体質:体力がある、湿気に弱い
湿気に弱い傾向があります。喉は乾きにくいものの、水分のとりすぎに注意が必要です。食欲は安定していて、ゆっくり食べます。簡単に食事を抜くこともできます。睡眠は深く、長く取る傾向にあります。どこでも寝れますが、寝起きが悪く、一日中眠い時もあるくらいです。睡眠中はロマンティックなものや水に関する夢をよく見ます。体重が増えやすく、減らすのに苦労します。不調は、充血、粘液の増加、水が溜まる、アレルギー性鼻炎、鼻づまり、気管支疾患といった症状で現れます。便は太く健康的で規則的です。脈はゆっくりで規則的です。体力や持久力があるので、運動や肉体労働に耐えることができます。
性格:安定、思いやり、のんびり、忍耐
基本的にのんびりしていて落ち着いています。動作や話し方もゆっくりしています。新しいものを取り入れたり、挑戦することより、今のままの安定を好みます。忍耐力があります。記憶は時間がかかりますが、一度記憶したものは忘れない傾向があります。愛情深く献身的で、寛大さと穏やかさがあります。情に弱く争いを避けます。バランスを崩すと、自己中心的、貪欲、神経過敏、抑うつといった面が出てきます。執着心が強くなったり、こだわりすぎたり、大雑把になりすぎてしまうことがあります。お金に関しては貯蓄が得意です。
カパタイプの特徴まとめ
<キーワード>安定、満足、思いやり、忍耐 etc
体格 | ふくよか |
肌 | 厚い、脂性、青白い、ひんやり |
髪 | 多い、太い、光沢、しっとり、茶色、ウェーブ |
目 | 大きい、まつげが長い、青、薄茶色 |
口 | 大きい、厚い唇 |
歯 | 大きい、白い、丈夫な歯茎 |
鼻 | 大きい、丸い |
輪郭 | 大きい、丸い |
食欲 | 安定、ゆっくり食べる |
動き | 重い、鈍い |
性格 | 落ち着いている、愛情深い、粘り強い、のん気、執着心強い |
体質 | 湿気に弱い |
記憶力 | 一度覚えると忘れない |
睡眠 | 深い、長い |
話し方 | ゆっくり、単調 |
信念 | 強い |
精神 | 安定、新しいものを取り入れるより現状維持を好む |
カパの複合型
もしドーシャの診断の総合結果で、2つ以上のドーシャが当てはまったら、この複合型もチェックしてみてください。2つのドーシャが当てはまる人でも、どちらかがやや強い傾向にあり、それによって若干の体質の違いがあります。
カパ・ヴァータ(KV)
KVタイプは、カパとヴァータの差が殆どないですが、ややカパが優勢のタイプです。このタイプは、ヴァータのページで紹介した、ヴァータ・カパとよく似ています。ややカパが強いので、より体格がよく、動作がゆっくりです。落ち着いた気質ですが、熱心さに欠けるところがあります。カパもヴァータも冷の性質を持つので、寒さが苦手です。このタイプも体力があるので、ピッタの複合型であるピッタ・カパと同様、運動選手に向いています。
カパ・ピッタ(KP)
KPタイプは、カパとピッタの差が殆どないですが、ややカパが優勢のタイプです。体格はカパに影響を受けていますが、ピッタのページで紹介したピッタ・カパよりも太っている傾向があります。筋肉質というよりも、全体的に丸く、動きもゆっくりしていて落ち着いています。ピッタの性質があるので、安定した活動力はあります。それに加えてカパの忍耐力もあります。しかし、ピッタ・カパとは違って目標はあまり持ちません。
ヴァータ・ピッタ・カパ(VPK、トリドーシャ)
3つのドーシャが等しいタイプをトリドーシャと言います。このタイプは、稀にしかいないと言われています。とてもいいバランスのため、バランスをキープできればとても健康で長生きする場合が多いです。しかし、一度バランスを崩すと、治療が難しいタイプでもあります。3つのドーシャの特徴を少しずつバランスよく持ち合わせています。
カパタイプと日常生活のワンポイント
運動
どのドーシャかによって適する運動が異なります。カパタイプの人は、運動が苦手な人も多いかもしれません。体力があるので、持久力が必要なランニング、ダンス、ウエイトトレーニングなどが向いています。普段からあまり体を動かさないタイプですし、体の中に水分や脂肪がたまりやすいので、運動量は多めにした方がいいです。
入浴
カパタイプの人もヴァータタイプと同様、寒さに弱い体質なので、温かいお風呂でゆっくり過ごすことが向いています。特に、朝はカパの時間で、カパが増えやすいので、朝の入浴もおすすめです。
睡眠
カパタイプの人は、眠ることが大好きです。不眠に悩むことはほぼなく、すぐ眠くなって寝起きも悪いです。時間があれば何時間でも眠れる人が多いです。カパの人は睡眠を取り過ぎないように注意します。カパの増加が怒り、むくみや体の重さ、体重の増加につながる場合があります。6時間くらいを目安に、早寝早起きが大切です。
色
色はドーシャと強いつながりがあります。よく使うものや、洋服などに取り入れることで、ドーシャのバランスをとる手助けをしてくれます。カパを鎮める色は多く、赤、オレンジ、黄、緑、紫がそれに当たります。青を取り入れすぎるとカパを増加させますが、その他の色は大体カパを鎮静させます。できれば白を避け、明るい色彩を選びます。ドーシャと色に関しての詳細は下記へ
パワーストーン
パワーストーンもドーシャのバランスをとる手助けをしてくれます。カパを鎮める代表的なパワーストーンは、ダイヤモンド、オパール、ルビー、ラスピラズリなどです。
季節・時間・年齢
ドーシャは自分自身の体質とは別に、季節や時間、年齢といった自分の体質以外からも影響されています。カパの季節は春、カパの時間は06:00-10:00、18:00-22:00、カパの年齢は0~15歳です。カパタイプの人が更に外部からカパの影響を受けると、より不調が出やすくなるので注意します。季節・時間・年齢のドーシャについては下記へ
占星術
ドーシャは占星術とも関連しています。自分が生まれた時、大切な節目の時期、今の時期など、色々な観点から惑星と星座の位置をみると、その時自分に与えるドーシャの影響が分かります。金星・月・火星・水星はカパの傾向を強めます。星座は、水の質を持つ蟹座、蠍座、魚座と、地の質をもつ牡牛座、乙女座、山羊座がカパの傾向を強めます。
カパタイプとアロマ
アロマセラピーの精油は、アーユルヴェーダのドーシャの不調に用いることができます。マッサージや芳香浴をはじめ、アロマセラピーではお馴染みの様々な手作りレシピに応用できます。基本的には、カパタイプは冷性、湿性を持つので、精油は温かく乾燥性があるものがお勧めです。また、香りの性質が辛・渋・苦で、軽く刺激のある香りも向きます。カパタイプにいい精油の一例は、オレンジ、ライム、ジュニパー、クミンなどです。カパタイプにおすすめの精油、キャリアオイル、それらを使ったレシピなどをより詳しく見るには下記へ。
カパタイプと食事法
アーユルヴェーダでは食事をとても重要視しています。ドーシャによって、理想の食材や食べ方が異なります。カパタイプの人におすすめの食事法の詳細は下記へ。
食材別にドーシャへの影響を調べたい場合はこちらへ。
次はこれを要チェック
アーユルヴェーダの基本や、日常生活への応用のまとめは下記へ