各植物油脂・キャリアオイルの効能

ごま油(胡麻油・セサミオイル)の効果効能|健康法と美容法が沢山!

ごま油|胡麻油|セサミオイルの効果効能

目次

  1. ごま油のデータ
  2. ごま油の代表成分
  3. ごま油の特徴
  4. ごま油の効果効能
  5. ごま油の健康法と美容法
  6. 手作り石けんとごま油



ごま油のデータ

名前 セサミオイル、ごま油、胡麻油、Sesame oil
学名 Sesamum indicum DC
科名 ゴマ科
使用部位 種子
抽出方法 低温圧搾法(コールドプレス、冷搾法、常温絞り)
香り ほとんど無臭
ほぼ無色かごく薄い黄色
使い心地 粘性がややあり重い
酸化 酸化しにくい
浸透力 優れている
ブレンド 単独にもブレンドにも向いている
相性のいいオイル オリーブオイルと混ぜて使うとフケ予防に
肌質 乾燥肌、成熟肌
部位 フェイシャル、ハンド、フット、ボディーマッサージに。
注意点 過敏症の原因になる可能性があると言われています。
アーユルヴェーダドーシャ ※1 V- P+ K+
ヨウ素価 113.1 (103-118) ※2
鹸化価(NaOH) 137.3(131-138) ※2
鹸化価(KOH) 192.2(184-193) ※2

※1: V:ヴァータ、P:ピッタ、K:カパ、+:ドーシャを上げる、-:ドーシャを下げる、±:ドーシャに影響しない、=:ドーシャのバランスをとる

アーユルヴェーダの基本

※2: ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。カッコ内の数字は、一般的に言われている数値の範囲です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。

鹸化価 ヨウ素価

ごま油の代表成分

主な脂肪酸(100gあたり)

飽和脂肪酸 14.2 g
ステアリン酸 4.8 g
パルミチン酸 8.9 g
一価不飽和脂肪酸 39.7 g
パルミトレイン酸 0.2 g
オレイン酸 39.3 g
多価不飽和脂肪酸 41.7 g
リノール酸 41.3 g
リノレン酸 0.3 g
その他 フィトステロール 865mg

ミネラル&ビタミン(100gあたり)

コリン 0.2 mg
ビタミンE(αトコフェロール) 1.4 mg
ビタミンK (フィロキノン) 13.6µg

※USDA栄養データベースを参照

脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。

脂肪酸 必須脂肪酸 オメガ脂肪酸 トランス脂肪酸



ごま油の特徴

ゴマはもっとも古くから使われてきた植物の一つ

胡麻は東インドが原産です。そこから中国、インド、アフリカ、南アメリカを中心に、世界の様々な場所で栽培されるようになりました。メソポタミア文明ででは少なくとも4000年栽培されていたとされ、数千年の歴史のあるインドの伝統療法でも使用されている植物です。ヒンズー教の神話では、胡麻は死の判定をする神に関連し、死から逃れられない運命の象徴です。

とても安定性のあるごま油

ごま油はオリーブオイルの特徴と特にています。ごま油には、セサモリンという成分から形成される、セサモールとセサモリノールが持つ天然の抗酸化作用があるため、とても安定しています。最高級品のごま油は、一回の低温圧搾とろ過で作られます。安価なものは、高温圧搾の後に精製され、漂白されることもあります。

太白ごま油・白ごま油とは?

ごま油というと、一般的には焙煎された、胡麻の香ばしい香りがする茶色のオイルを想像する人も多いと思います。それと区別するために、焙煎していない、胡麻そのものから抽出されたオイルを太白ごま油、若しくは白ごま油と言います。2つの違いは、焙煎されているかされていないかです。白ごま油の方は、香りも癖もなく、料理だけではなくマッサージやヘアケアにも利用されています。

ごま油の効果効能

抗酸化作用、保湿作用、湿疹の改善、乾癬の改善、リウマチの改善、皮膚トラブルの改善、消炎作用など

抗酸化作用が高い若がえりのオイル

ごま油は、抗酸化成分である、リグナン・セサミン・セサモリン・セサモール・セサモリノール・ビタミンEを多く含みます。肌に使用すると毛細血管を通じ体内に吸収されます。そして新陳代謝がよくなり、細胞の酸化=老化を防止します。そのため、成熟肌には効果的な若返りのオイルになります。

保存料としても機能

この高い抗酸化作用は、ほかのキャリアオイルと混ぜると、品質を保持する保存料としても機能します。

髪や頭皮の悩みに

ごま油は髪の毛の悩みにもいいと言われています。抜け毛や白髪の原因は老化や毛穴の汚れ、皮脂などが原因です。ごま油の抗酸化作用は頭皮の老化を防ぎます。また、マッサージは毛穴を綺麗にしてくれ、皮脂の分泌のバランスを調整してくれます。それは抜け毛や白髪のほかにも、フケや薄毛、髪の毛のハリのなさなどにも効果的です。

デトックス作用

ごま油の抗酸化作用は、デトックスにもつながります。抗酸化作用は、体の新陳代謝を活発にさせます。それは細胞の生まれ変わりの循環を正常に保ちます。皮膚に使用すると、皮膚のターンオーバーが早まります。

紫外線から皮膚を守り、炎症を抑える

紫外線から皮膚を守り、日焼けなどのの軽度の炎症を鎮静します。

爪を強くする

爪の強化にも効果的と言われています。ネイル用のオイルに混ぜて使用します。

表皮を再生

肌への浸透力がとても高く、表皮の再生に貢献します。肌を柔らかくする作用もあります。

ごま油の健康法・美容法

ごま油でうがい

ごま油のうがいは、アーユルヴェーダでも行われている健康法です。大さじ1杯ほどの太白ごま油を口に含み、うがいをします。その際に、ごま油が口の中の隅々にいきわたるようにします。その後ティッシュに吐き出します。口の中は栄養分の吸収率が良いので、このうがいによって、ごま油の栄養分が吸収されます。アーユルヴェーダでは、白髪やほうれい線などの老化を予防したり、口臭を予防すると言われています。ごま油を使用する場合は、一度温める「キュアリング」をすると、より有効成分が出ると言われています。その方法は下の項目をご覧ください。

ごま油で顔とボディーのマッサージ

ごま油はマッサージに最適です。アーユルヴェーダのマッサージの代表的なオイルでもあります。ごま油でマッサージをする時も、下で説明するキュアリングを一度した方が、より有効成分が含まれるようになります。適量を手に取り、顔やボディーにマッサージをします。保湿をし、皮膚を再生、紫外線から守ってくれます。アーユルヴェーダの観点だと、ごま油はヴァータタイプの人に向きます。オイリー肌の人には少し重いかもしれないのでお気を付けください。

ごま油で頭皮マッサージ

顔とボディーと同じように、頭皮マッサージにも効果的です。優れた抗酸化作用は、頭皮を正常に保ち、抜け毛や白髪などの老化をはじめとした、あらゆる髪と頭皮の悩みにいいと言われています。キュアリングしたオイルを適量とり、髪が邪魔にならないよう、直接頭皮につけるようにもみ込みます。頭皮全体に行ったら、タオルかラップで頭を覆い、しばらく放置します。一晩おいてもいいです。その後シャンプーをします。定期的に行うことで、その後生えてくる髪の健康にもつながります。

ごま油のキュアリング方法

ごま油のキュアリングとは、一度ごま油を100℃程まで温めることを言います。ごま油は150℃が臨界温度で、それ以上になると有害物質が発生する恐れがあるので温めすぎに気を付けてください。抗酸化作用のあるセサモールという成分は、焙煎によって生まれるので、料理で使う茶色の焙煎されたごま油には含まれます。低温圧搾された白ごま油は、このキュアリングの作業をすることで、セサモールという成分を創り出します。一度100℃くらいまで熱したら、そのまま冷まして保存します。温かいうちに使用すると、よりさらっとして、浸透率が良くなりますが、冷めてから使用しても良いです。

手作り石けんとごま油

ごま油はオレイン酸とリノール酸が約40%ほどずつ含まれている脂肪酸組成なので、メインのオイルとしてはあまり向きません。脂肪酸組成だけをみるとやや酸化しやすいですが、抗酸化成分が大量に含まれるため、安定しています。そのため石けんの材料としては使いやすいです。柔らかくなるので、メインとなるオイルに少量加えるような形で利用します。

固形石けんの作り方 液体石鹸の作り方




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