紅花油(ベニバナ油・サフラワー油)の効果効能|コレステロールの低下に
紅花油|ベニバナ油|サフラワー油の効果効能
目次
紅花油のデータ
名前 | 紅花油、ベニバナ油、サフラワーオイル、サフラワー油、Safflower oil |
学名 | Carthamus tinctorius L. |
科名 | キク科 |
使用部位 | 種 |
抽出方法 | 低温圧搾法(コールドプレス、冷搾法、常温絞り)、溶剤抽出法など |
香り | ほぼ無臭 |
色 | 黄色~黄赤色 |
酸化 |
|
アーユルヴェーダドーシャ ※1 | V- P+ K+ |
ヨウ素価 |
|
鹸化価(NaOH) |
|
鹸化価(KOH) |
|
※1: V:ヴァータ、P:ピッタ、K:カパ、+:ドーシャを上げる、-:ドーシャを下げる、±:ドーシャに影響しない、=:ドーシャのバランスをとる
※2: ヨウ素価と鹸化価の値は、下記の成分量をベースに計算した数値です。カッコ内の数字は、一般的に言われている数値の範囲です。これらは同じ植物のオイルでも、原料の種類、地域、抽出方法、商品やロットなど様々な条件によって変化する数値なのでお気を付けください。ヨウ素価と鹸化価の一覧と解説は下記をご覧ください。
紅花油の代表成分
主な脂肪酸
高リノール酸型
飽和脂肪酸 | |
パルミチン酸 | 6-7.5% |
ステアリン酸 | 2-2.5% |
一価不飽和脂肪酸 | |
パルミトレイン酸 | 0.5% |
オレイン酸 | 20% |
多価不飽和脂肪酸 | |
リノール酸 | 77% |
高オレイン酸型
飽和脂肪酸 | |
パルミチン酸 | 6-7.5% |
ステアリン酸 | 2-2.5% |
一価不飽和脂肪酸 | |
パルミトレイン酸 | 0.5% |
オレイン酸 | 72-79% |
多価不飽和脂肪酸 | |
リノール酸 | 18-25% |
※『キャリアオイル事典』参照
脂肪酸について、脂肪酸の摂取方法などは下記をご覧ください。
紅花油の特徴
古くから染色に利用
紅花油は、サフラワー(紅花)の種から抽出されます。サフラワーの花と種子は、古くから染色に利用されてきました。古代エジプトの墓穴からも発見されています。学名のtinctoriusは、染料や染色師に関連していることを示しています。染色で使われる染色成分は「カーサミン」と言われるものです。今では染色に使われるサフラワーは少なく、オイルとして使われることが多いです。
ひまわり油に似ている
紅花油はひまわり油とよく似た脂肪酸組成になっています。両方とも、高オレイン酸型と高リノール酸型を持ちます。どちらの場合も、紅花油の方がリノール酸が多くなっています。
オメガ6系の必須脂肪酸
高リノール酸型は特に、オメガ6系の必須脂肪酸であるリノール酸が豊富です。必須脂肪酸なので、体にとってとても大切な脂肪酸ですが、摂りすぎるとアレルギーなどを引き起こします。現在私たちはリノール酸を摂りすぎな傾向にあるので、寮には十分気を付けてください。詳しい摂取量や仕組みは、「オメガ脂肪酸とは?」や「必須脂肪酸とは?」の記事で詳しく説明しています。
酸化や加熱に注意
特に高リノール酸型は酸化しやすいので、保存方法に気を付けてください。また、加熱にもあまり向きません。ドレッシングのオイルなど、冷たいまま利用できる方法を選んでください。高オレイン酸型は加熱できます。
高精製されたもの、溶剤抽出されたものに注意
紅花油にも、高精製された種類や溶剤抽出法で抽出されたものが沢山あります。「オイルの安心安全な選び方」で詳しく説明したように、そういったオイルにはトランス脂肪酸や有害物質が含まれる場合があります。
紅花油の効果効能
血中コレステロール低下作用、動脈硬化の予防、慢性変性疾患の予防、抗リウマチ作用、胆汁分泌促進作用、緩下作用、心臓血管系の保護、循環器系の不調の緩和、肝臓の障害緩和など |
血中コレステロールの低下に
紅花油は血中コレステロールを低下させ、コレステロールの硬化を防ぎ、代謝を正常にします。そして動脈硬化症、脂質異常症、関節炎や冠血栓症等の慢性の変性疾患を予防します。
循環器系の不調に
紅花油は胆汁分泌を促します。そこから心臓血管系全体を保護します。狭心症や循環器系の不調を持つ人にも向きます。
肥満症や便秘に
紅花油は、コレステロール値を下げたり、緩下作用があるため、便秘や肥満症に悩む人に有効です。
湿疹や肌荒れに
肌への効能としては、湿疹や肌荒れに有効です。化粧品の原料として使われますが、アロマセラピーで使用することは少ないオイルです。
次はこれを要チェック